2nd won GaiWu Blossoms

勝った!
24-0 完封勝利!快心のシーズン2勝目だ。過去数年間を通して最高の試合だったと思う。勝因はディフェンス、ラックになってもすぐに全員で横一線に広がって常に前にでてタックルにいく、ディフェンスでゲインできていた。自陣のゴール目前まで攻め込まれても、諦めずに地味にタックルに行って相手のミスを誘って切り抜けた場面がなんどかあった。前半に3トライ、後半は一進一退の攻防のすえフォワードが地味に前進しながらボールをキープしつつ、左22メーターに入ったところで右オープンに展開、残っていたフォワードもライン参加でボールをつないで右隅にウィングが走りこんで勝利を確定させるトライ、相手の SANDY BAY の心を折ったトライだった。勝利を確信したあともチームの士気は折れなかった。チームの誰かが叫んだ。「完封するぞッ」 全員が疲れているなかで「オーッ」と応えた。最後まで一体感が途絶えなかった。

快心の2勝目はこちら https://www.youtube.com/watch?v=Q5UaZSk-_Uo

Oさんと香港で再会

Oさんが南アフリカからの帰りに香港へ寄ってくれることになった。6月16日、午後を半休して宿泊先のホテルへ向かった。ロビーの椅子に座って待っているとニコニコしながらエレベータから降りてきた。オレンジのTシャツにキャップ、リュックと有楽町であった時と同じ格好(当然、Tシャツそのものは違うけど)だ。手には南アフリカのお土産だよって、ライオンズのキャップにスポーツタオル、それに美味しそうなワインまで持ってきてくれた。申し訳ない!
夕方のルークとの待ち合わせまで香港の観光地を案内することにした。最初に軽くランチということで中環にある「正斗」へお粥と雲呑麺を食べに行った。家族でもたまに行く香港ローカルのレストランだけどいつも昼時は混んでて並ばないと入れない人気店だ。

正斗粥麺専家:https://www.openrice.com/en/hongkong/r-tasty-congee-noodle-wantun-shop-tsim-sha-tsui-guangdong-congee-r104615

 

エージェント O さん

5月末、福岡のKさんから紹介してもらったエージェントの O さんとメールでコンタクトすることができた。ルークの CV は、K さんを通して O さん宛に先に送ってもらっていた。O さんはその CV を南アフリカの本社へ送ってくれていた。そして南アフリカの本社のデータベースには履歴のない新しい選手だということまで確認してくれていた。それから数回のメールのやり取りをして、本業の日本出張のスケジュールを調整して、6月15日(金)10時に有楽町の国際フォーラムの地下にあるコーヒーショップCafe LEXCEL で会えることになった。正直言って面会の約束をもらってからは安心した気持ちと、本当にルークのことを面倒みてくれるんだろうか、半信半疑だった。少しでも何かの足しになればと思って、3月頃からコンタクトしてきた各チームとのやり取りをまとめた資料を事前に送っておいた。
6月15日、午前10時少し前に国際フォーラムの地下のコーヒーショップについた。少し時間もあるしと思ってカフェラテを頼んでテーブルについて O さんを待つことにした。10時になった。それらしき人は現れない。メールのやり取りから受けた印象では時間に遅れるような人という印象はなかったので変だなぁと思いながら、ふとお店の入り口の横の椅子にリュックを背負った半パン姿の浅黒い人がいた。確か自分が店につく前から座っていたはずだ。まさかと思って恐る恐る声をかけた。
O さんだった。大変失礼しましたぁ〜って感じだった。まさかキャップを被ってTシャツに半パンにリュックを背負ってくるとは想像していなかったもので・・・
そんな服装のせいもあって、さっきまで変に緊張して少し落ち着かなかった気持ちが溶けた。まず、自分がナニモノで何故にルークを応援しているのかを説明するところから始めた。初対面にも関わらず O さんは真剣にそして興味を持って俺の話を聞いてくれた。そして O さんからは過去にニュージーランドにラグビーを経験しに行ったことや、トップリーグのチームで通訳兼トレーナーとして働いた経験を経て今の南アフリカのエージェント会社の日本支部として活動していることを丁寧に説明してくれた。そしてルークが日本でプレーできるように力を貸してくれることを約束してくれた。嬉しかった。大きな前進だ。ルークには事前に O さんに会って話をしてくることは伝えてあったが、エージェント契約を結んでくれるかどうかは分からないよとも話しておいた。O さんが選手とエージェント契約を結ぶ上で一番重要視しているのがダブル契約していないかどうかという点だった。たまに内緒で複数のエージェントと契約をしている選手もいるそうだ。選手にしてみれば軽い気持ちでオプションを多く持つくらいの感覚なのだろう。でも、一番大切な「信頼関係」を失う行為であり、ルークにおいても今現在、どこのエージェントとも契約をしていないかどうか、その点はくれぐれも確認してほしいと言われた。そして、更に嬉しいことに O さんは近々南アフリカ本社へ出張の予定がありその途中で香港に寄ってくれることになった。行く途中に寄るか帰りに寄るかは本国との調整で決まるので追って連絡をくれるという約束をしてその日は別れた。

 

福岡の K さん

その後、複数のチームからメールに対する返信があった。
中国電力レッドグリオンズ、東京ガスラグビー部、ユニチカラグビー部、リコーブラックラムズ、三菱自動車京都レッドレボリューション等、メールで問合せをしたチームからはある程度、返信があった。中にはチームの監督から丁寧なお返事も頂いた。ラグビーというスポーツの繋がりの強さを感じられるものだった。しかし残念ながら採用に向けて前向きなものは一切なく、理由はすでに来シーズンのチーム編成が完了しているためというものだった。
やはりプロのエージェントに依頼しないと難しいのかもしれないなぁと行き詰まったいた時に Facebook 繋がりで頼りになる福岡の知人を思い出した。実はその方にはずっと前に LUKE のことをお願いしていたのだけれど一切、返事をもらえていなかった。きっと心当たりを探してくれているのだろうと前向きに考えて、いつのまにか依頼したことを忘れてしまっていたのだった。
各チームからの返信メールにがっかりして行き詰まっていたころに、この福岡の知人のことを思い出した。そうだと思いついて、その人と中のいいもう一人の知人にLUKE のことをメールしてみた。するとすぐに最初にお願いしていた友人から「返信するのをすっかり忘れてましたぁ〜ごめんなさい」といった趣旨の返信が届いた。あはは(汗
福岡のラグビーシーンではこの人のことを知らない人はいないというくらいの世話役的な K さん。なんとこのKさんがラグビー専門のエージェントを知っているとのことで紹介してくれることになった。行き詰まっていた状況が打開できそうな予感だ。すでに5月の末になっていた。
本当に本当にラグビーの繋がりは信じられないくらいにいいものだと思う。
KさんがつないてくれたエージェントのOさん。その人はニュージーランドにラグビー留学したのちに日本へ帰国、トップリーグの通訳兼トレーナーなどを経験して南アフリカの選手を専門に世話をしているプロのエージェントだ。
こんな最高の人に繋げてくれた福岡のKさん、本当に感謝です。

2018-2019 シーズン開幕

2018-2019年シーズンが始まった。香港はこれから本格的なラグビーのリーグ戦が始まる。私が所属する香港日本人ラグビーチーム「GaiWu Bloosoms」も今日、シーズン開幕戦を迎えた。今シーズンは、7つのカテゴリーの中で Community League 1  に所属する全12チームで2月末までのシーズンを戦うことになる。10月6日、初戦の相手は、SCAA First Pacific CWB Marines だ。結果は、26-12 で快勝だった。今週末はKerry Hotel Kowloon Beavers 相手に第2戦だ。ニューヨークから香港へスライド駐在のおっちゃんとシーズン最後まで頑張りますよ!
応援宜しくお願いします。

 

 

 

 

 

この日、娘の所属する U12G Hong Kong Football Club もこの日、Exhibition Match として、DB Pirates  と試合が行われた。場所は9月初めに Asia Rugby Seven’s Series で日本の男女が揃って優勝したグランドと同じところだ。そんなグラウンドで子供の頃から試合ができるこの香港のラグビー環境に改めて感謝するとともに娘は幸せものだなぁと思ったりもした。

娘はこの日、No.8 でスターターとして出場させてもらった。試合はトライ数で、3-1 で敗れるも、楽しかったと笑っていた。こうして、外国人のチームメーイトと一緒にプレイしている姿をみると本当に嬉しく思う。ありがとう「ラグビー」いつかラグビーに恩返ししなきゃなと最近よく思う。

 

 

 

 

Gai Wu Blossoms 初戦:https://www.youtube.com/watch?v=SZYzMpUVBTw
試合情報はこちら: https://www.hkrugby.com/domestic/national-league-2

Approach(メール)

トップリーグ、トップチャレンジの各チームにどうやってコンタクトしたらいいのか?そもそもコンタクト先を知らない私が最初にやったのはリストアップしたトップリーグ、トップチャレンジ、トップイースト、ウェスト、九州の各チームのホームページやFacebook、Instagram を探して、その中の「お問合せ」「応援メッセージ」などのアドレスを調べることだった。そしてそのファイルの中に、いつ、誰宛に、どの方法(Facebookやメール等)でチームとコンタクトしたかを英語で書き記して、最新ステータスとしてLUKEへ送ってあげようと決めた。
トップリーグでは、Facebookで知り合いになった関西の「Iさん」経由でLUKEのCV(ラグビー履歴書)を神戸スティーラーズ、宗方サニックスブルース、 NTTドコモに送ってもらった。
私はトップチャレンジとトップイーストの各チームのコンタクト窓口に、私自身の自己紹介と南アフリカ出身の青年が日本でプレイしたがっていることを説明して、選手採用の窓口を教えてほしいという内容でコンタクトを始めた。3月26日から始めて30日までにほぼトップチャレンジとトップイーストのチームにメールを送り届けた。返事が来るだろうか?期待する気持ちと冷静にみて、まず返信はないだろうなぁという気持ちの半々だった。
4月2日、一番最初に返信をもらえたのは「清水建設ブルーシャークス」からだった。返事が来たことに驚いた。残念ながらトップイーストの外国人枠の条件である6人すべてを使って採用しており追加の外国人の採用はできないという趣旨だった。とても丁寧に説明を頂いた。メールの内容は残念ではあったが、キチンと対応してくれるんだという事が分かって嬉しかったし、他のチームからも返事が来るはずだという期待を持たせてくれた。
翌日、4月2日、二つ目のチームから返事が来た。栗田工業ラグビー部からだった。内容は外国人選手の採用はすべてエージェント経由での採用となっているため個人経由で採用検討はできないという内容だった。
エージェント???確かにLUKEの日本チームへの紹介をやっていこうと決めたときから心の中にずっとあった懸念ではあった。「エージェント」スポーツ選手を各チームへ紹介して全ての交渉事と一手に引き受けて対応する代理人と認識していた。後から分かったことだがエージェントの仕事はチームとの交渉事だけじゃなく、その選手のプライベートな生活までサポートするとても大変な仕事だ。例えば携帯電話の契約を代理でやったり、銀行講座の開設やアパートの斡旋から契約まで日本で生活していく上で必要な身の回りの「世話」をしてあげるのがエージェントだ。のちにLUKEのエージェントとなってくれた人から教えてもらった。
ただ、私はメールで紹介を始めたこの時には実はエージェントという代理人に対して正直なところあまりいい印象を持っていなかった。逆になんとか素人として個人的にチームに紹介して行きたいと心に決めていた。そうすることが美的だと思い込んでいた。栗田工業ラグビー部には丁寧に返事をくれたお礼をメールで送った。
次に返事をもらえたのが、マツダだった。そして山梨のクリーンファイターズ、
マツダブルーズマーズからの返信内容は栗田工業と同じように代理人経由での契約となるというものだった。山梨クリーンファイターズからは「日本語でのコミュニケーションができない」という理由からのお断りだった。確かにLUKEは日本語が話せないし理解できない。唯一知っている日本語は「上履き(うわばき)」だった(笑、何故に上履きを知っているのか?どこで聞いたのかは今も確認できていないが、嬉しそうに「上履き」はスリッパのことだろうっと得意げに私に言ってきたのを覚えている。

World Challenge Cup 2018

香港のキッズ向けのラグビーイベントは盛りだくさんだ。その中でもシーズン最初のイベントが、「World Challenge Cup 2018」だ。香港ラグビーユニオンに加盟するラグビーチームに所属するU12の男女が混合でいろんな国のチームに分かれてリーグ戦とトーナメント戦を戦う。どの国のチームに割り振られるかは当日の発表まで分からない。周りの子供たちに聞いてみるとはっぱり一番人気はニュージーランド、ついでオーストラリア、意外にもフィジーの人気も高い。理由は香港セブンスでの優勝の常連チームだからだろう。納得だ。日本人の子供たちは当然ながらチームジャパンを希望している様子だった。娘はジャパンに選ばれてご満悦!

        新しいラグビーフレンド!
いつもは一緒にプレイしているチームメイトともそれぞれ別のチームで戦うことに!
幸い、直接対決は無しでちょっと安心

後から聞いたら純粋な日本人は娘だけだったらしくコーチから旗手をやりなさいと言われたそうで、開会式では日の丸をもっての行進でした。
試合ルールは10人制で、スクラムではコンテスト無し、7分間の一本勝負。
娘は体格からかいつもHOだ。今回も両脇に男の子を抱えてレフリーの指示するポイントに真っ先に行ってスクラムの準備をしていた。両手を挙げて組む準備をしている姿がだいぶサマになってきた。頼もしくもあり、女の子ということを考えると少し考えてしまう。

予選のリーグ戦は5試合、2勝3負で決勝トーナメントには進めず、残念!
これから本格的に香港のキッズラグビーのシーズンが始まる。楽しみだぁ~

ASIA RUGBY SEVENS SERIES 2018

よかった。本当によかった。アジアラグビーセブンスシリーズ男女アベック優勝!

この二人の貢献度は計り知れないと思う。烏滸がましくも試合後に無理を言って
一緒に写真を撮ってもらった。
私:セブンス、もう何年になるん?
坂井選手:大学卒業してからですから9年ですね。
私:9年かぁ〜今、いくつだっけ?
坂井選手:もう30っす(笑

私:おめでとう!それにしてもよく走るよねぇ〜お疲れ様でしたぁ〜
中村選手:いやぁ〜
私:よかったねぇ〜
中村選手:はい(笑顔

9月4日にジャカルタで開催されたアジア競技大会では女子は優勝を果たしたが
男子は香港に破れ準優勝に終わった。おそらく男女共に優勝することを使命として
望んだ大会だったんだろう。女子は結果を残し、男子は宿命のライバルである香港に決勝で破れた。その結果を踏まえて望んだであろう今回のアジアラグビーセブンスシリーズだったはずだ。
男子、香港との決勝、12-0
女子、中国との決勝、12-7

心から嬉しく思います。これからも男子、女子の間違いない柱として頑張ってくれると信じています。

 

 

帰任者

駐在員はいつかは日本へ帰る。楕円のボールを夢中で追いかけているうちは気づかないが、3月と9月には帰任という寂しい現実が訪れる。昨日も2年半一緒にプレーした仲間が一人チームを離れることになって、送別会をして送り出した。2011年にこのGaiWu Blossom (旧GaiWu-J)に入れてもらってからもう何人のチームメイトを送り出しただろう。中には2度目、3度目の駐在で復帰してくれるものもいる。また、他のアジアの国々へ再赴任して現地でラグビーを続けているいる仲間もいる。吉野くん、大阪でも頑張ってなぁ〜またどこかのピッチで会えるといいね!

奇跡の出会い(序章)

Hong Kong ではいろんなスポーツが多くの人に親しまれている。ちいさな子供からお年寄りまで幅広い年代の人たちがスポーツを親しめる環境がごく普通に整っている。ラグビー、サッカー、フィールドホッケー、バスケットボール、日本ほどメジャーではないけれど野球、ソフトボールも年間を通してリーグ戦が行われている。また、日曜日や祝日の早朝にはお年寄りが公園やスポーツグラウントの隅で太極拳らしい体操をやっているのをよく見かける。そんな中でもラグビーやサッカー向けには全天候型の人工芝グランド、ロッカールームにシャーワーなどの充実した施設が香港の中心地区はもちろん、少し都心から離れた郊外でもちゃんと整備されている。公共施設の充実ぶりには本当に感心させられる。このブログはそんな香港で私が偶然出会った彼、LUKE VAN DER SMIT が日本のラグビートップリーグでプレイするという夢を応援するドキュメンタリー記録ブログです。LUKEはきっと今日もひとり早起きをしてジムに出かけていってその日のためにトレーニングをしているはずです。

2018年3月10日、私は娘を連れて香港にあるラグビーグランドのひとつである King’s Park Sport Ground にHong Kong Rugby League 2017-2018 Final を見に行った。その日はHong Kong Rugby League のほとんどのカテゴリのシーズンを通しての決勝戦が予定されていた。午後の早い時間からカテゴリの軽い順に決勝が行われていた。中には女子チームのカテゴリーもあって香港の女子代表の選手も自身のチームでプレイしたりする。そしてカテゴリーの最上位であるPremiershipの決勝、Borrelli Walsh Usrc Tigers vs Societe Generale Valley 戦が夕方6時に始まった。トップリーグとまではいかないが、大柄な西洋人同士が激しくぶつかり合う場面はそれなりに迫力がある。そんな様子をバックスタンドで娘と娘の同級生とそのお母さんも一緒にビールを飲みながら観戦した。序盤は一進一退の攻防だったと思う。結果、22-20 の僅差で Societe Generale Valley が 2017 – 2018 シーズンのチャンピオンに輝いた。試合が終わってみんなで最寄駅まで一緒に歩いて電車に乗った。電車に乗り込んだ時には気づかなかったのだが、我々が車両の中で立っている目の前に見るからにラグビー選手だろなと思われる若い青年が現れた。おそらくPremiershipの試合を観戦していたんだろう。見てすぐにそう思ったのと同時に目があったので
「Are you playing rugby?」と唐突に話しかけてみた。
「Yes.」思った通りだ。
「Which team? 」聞くと「HKCC」とその青年は答えた。
「HKCC、えっ!Hong Kong Cricket Club? 」と聞き返すと
「Yes !」「HK Cricket club.」と繰り返し答えてきた。
そして私はずっと気になっていたことを聞いてみた。
「I have been looking for LUKE at HKCC. Do you know LUKE?」と聞くと
少し驚いた様子で「It’s me」と笑った。ずっと探していたLUKEが突然私の目の前に立っている。奇跡的な出会いだった。すぐにお互いに状況を理解した。LUKEも私のことをずっと探していたんだ。私は少し興奮していた。こんなことがあるのかと心の底から思った。このブログの冒頭に載せている写真がその時に電車の中で撮った写真だ。この時の出会いは一生忘れることはないだろうと思っている。電車を乗り換える駅でLUKEも一緒に降りて連絡先の whatApp でIDを交換してその日は別れた。帰宅したその日の夜にLUKEからメッセージが届いた。


「Hey it’s Luke」 WhatsAppに3月10日 10:46 のタイムスタンプが残っている。
「Hi it’s HARU. Let’s keep in touch」23:34 私から返信
翌日早朝に偶然会えたことに信じられない感じのメールが届いた。LUKEは早朝からジムでトレーナーのバイトをしている。今もそうだが、会ったその日も10時46分にメッセージを送って私の返信を待ちわびながら、翌日のバイトのために早めに寝入ったんだろう。あとからそう思った。

ここでなぜ、LUKEと会えたことが奇跡なのか、また日本のトップリーグになんの縁もない素人の私が LUKE の事に思い入れているのかを説明しておきたいと思う。きっかけは 2017年2月に知り合った同じく南アフリカ出身の Gavin Wilson という男との出会いにまで遡る。私は香港の日本人ラグビーチーム GaiWu Blossoms に所属していて今も立派な?現役のプレイヤーだ。試合にでプレイするのはせいぜい15分程度ではありますが(笑
香港のラグビーシーズンは毎年9月末頃から始まって3月中旬頃までだ。複数のカテオリーに別れていて全ての試合の組み合わせやグランドの割り振りまですべて香港ラグビー協会によって運営されている。それぞれのカテゴリー別にリーグ戦が9月末頃から始まって、3月の決勝トーナメントで終わる。リーグ戦は基本的に毎週末に行われる。2017年2月18日土曜日、我らがGaiWu Blossomのリーグ戦の対戦相手は Dsicovery bay Pirates だった。その日、私は体調不良でプレイできずにタッチジャッジを担当していた。そして対面のタッチジャッジを担当していたのが Gavin だった。

   
(風貌がよく似た二人ですが、左が私、右が Gavin Wilson です。)
私には興味を持った外国人になんとなく関わりを持っていたいというような気持ちから突然声をかけたりする変な癖がある。小学生の頃からそうだった。私の故郷は長崎県の佐世保市で、米軍ベースキャンプと補給基地が街の中心部にある軍港だ。
通っていた幼稚園はカトリックの桜の聖母幼稚園と言って正門から入ると真正面にマリア象がイエスキリストを抱いて立っていた。日本人の子供のクラスの奥のほうに外国人向けのクラスがあって、ベースキャンプで働いている軍人の子供達が多く通っていたのを覚えている。また、時にベースキャンプに米軍の軍艦が入港すると佐世保の中心街のアーケードには米兵が大きなラジカセで音楽を流しながら肩と顎をリズムに合わせて大股で歩いていた。
中学生になったある日、アーケードで米兵に習ったばかりの英語で声をかけた。「What time is it now? 」するとその米兵が笑いながら「おぉ〜じゅういちじ」と日本語で答えてくれた。この時から英語で声をかけることに興味を持ったのかもしれない。少し話がそれてしまった。
そんな私の性格というか癖もあって試合のハーフタイムのときに Gavin に声をかけた。南アフリカ人が話す英語は聞き取りづらい。(さほど英語が堪能な訳ではないのですが、そんな風に思えたんです) 発音はもちろん文法についても中学生のときに習った力量では到底理解できないもので、言われていることも全くわからないまま笑顔で WhatsApp だけを交換した。Gavin のチームんは接戦の末負けたのだがその日の夜に Gavin にWhatsApp でメッセージを送ったみた。その時のやりとりが上の写真だ。日付は2017年2月18日だ。
それから少し経って Gavin からメールが届いた。南アフリカに日本でプレイしたがっている青年がいる。彼の力になってほしいという内容だった。Gavin が言うには子供のときから知ってて、彼の祖父母や母親とも知り合いだという。。ポジションはフランカー、サイズも185 cmに107 kgとサイズもあってセンスもいいし性格もいいという。その好青年が日本でプレーすることを熱望していて日本のチームへ紹介してほしいというものだった。その彼というのがこのブログで応援している LUKE VAN DER SMIT だ。メールを読みながら何故、Gavin が知り合って日も浅い私にそこまで熱くお願いしてくるのか少し不思議に思いながら何とか日本でプレイさせてあげたいなという気持ちになっていった。

Luke Van Der Smit : https://www.youtube.com/watch?v=qkZRkGDaGNc

2017年3月ころ、Gavin から彼、LUKE のプロフィールを送ると連絡があった。事前にYouTube にはプレトリア大学やスプリングボックアカデミーでプレイする様子が映っていた。ボールを持ってステップをきってゲインしたりバックスラインの裏へ走り抜ける様子が映っていた。それを見る限りとても期待できるプレイぶりだった。どんな青年なのか興味が膨らませながら Gavin からの連絡を待っていた。すぐに届くと思いながら1週間がたち、2週間過ぎても LUKE のプロフィールは送られてこなかった。そして2017年3月24日付けの WhatsApp のやりとりで Gavin とのやりとりは途絶えてしまった。その後、私の心の中には何故だか分からないがYouTubeでみた彼のプレイする姿だけが強く残された。

YouTubeでみたLUKEのプレイをふっと思い出しながら、もやもやした気持ちのまま2017年が終わった。年が明けた2018年1月1日元旦!何気なく WhatsApp で Gavin に新年の挨拶を送ってみた。「Happy new year 2018.」「See you soon at pitch.」10日後に Gavin から返事がきた。なんとケープタウンに戻っていたのだ。
なんと驚いたことに Gavin は香港クリケットクラブにあるラグビーチームにLUKE を送り込んでいたのだった。推測になるが Gavin は2017年3月に音信が途絶えてから暫くしてケープタウンに戻っていたんだ。家族の都合で連絡する余裕もなかったのかもしれない。でもそんな中で Gavin は、LUKE 香港のクラブチームに送り込んでいたのだった。

LUKE は、Herbert Smith Freehills HKCC でプレイしているとGavin が言っていた。香港のラグビーリーグは8つのカテゴリに別れている。最上位は Men’s Premiership で6つのチームが所属している。LUKE がプレイしているという HKCC もこのカテゴリーに所属している。残念ながら私が所属している日本人主体のチーム GaiWu Blossoms は Premiership から数えて6つ下のカテゴリーで当然ながら試合のグランドや時間帯も違っててなかなか LUKE がプレイする HKCC を見つけることが出来ずにいた。そしてシーズンも終盤、リーグ戦を終えて勝ち残った上位チームだけで行われるシーズン決勝トーナメットの決勝が行われた3月10日に LIKE Van Der Smit との奇跡の出会いとなったのだった。