ASIA RUGBY WOMEN’S CHAMPIONSHIP
サクラフィフティーンが香港に帰ってきてくれた。2025年イギリスで行われるWOMEN RUGBY WORLD CUPの予選を兼ねたAISA RUGBY WOMEN’S CHAMPIONSHIP の初戦、vs香港だ。 5月22日(水)18時30分KO。仕事を昼過ぎにはさっさと切り上げて一旦自宅へ戻って胸にJAPANのロゴ入りのポロシャツに着替えて会場となっているKING’S PARKへ向かった。5時過ぎについた。すでにジャパンのサポートスタッフが手際よく選手のための飲み物や練習道具の準備を始めていた。近づいて挨拶を交わす。気持ちのいい明るい声で返事をくれる。香港では選手も含めてスタッフとは距離がとても近く感じる。秩父宮でみる選手たちはどことなく声をかけるのも恐れ多い感じがするがここ香港ではみなオープンになるのだろう。みな親しく写真にも一緒に収まってくれるし普通の目線が話してくれる。香港の特権だな。コロナビールを飲みながら選手の到着を待った。もうすぐ到着しますよと仲良しのリエゾンさんが教えてくれた。KING’S PARKの急な坂道をマイクロバスが悲鳴を上げながら登ってきた。ドアが開いて真っ先に降りてきたのは見覚えのある女性だった。選手やコーチをお出迎えしてひと段落していると、見覚えのある女性がもう一人、リエゾンさんに確認すると竹内さんと谷口さん、そう10年ほど前に前に知り合いになったサクラセブンスのメンバーだった。あっ!そうだッ 当時の記憶が蘇ってきた。二人とも懐かしそうにしてくれて笑顔で写真に収まってくれた。嬉しかったなぁ
さて、vs 香港について!顔見知りのキャプテンの長田いろはちゃんには試合前に「50対0」なッと葉っぱをかけていた。実は僕はこの日の試合に少し不安を抱いていた。サクラフィフティーン同様に香港代表にも多くの知り合いが選ばれている。キャプテンの Mrs. P.Y は同じ GaiWu Women teamのメンバーだし、ロックのロッシーニ・ターナーは娘のチームのコーチ、WTBのMrs. Zoeは娘の通うカナディアンインターナショナルスクールの体育の先生、さらにヘッドコーチのロイスはピッチで会うと必ず名前を呼んで挨拶してくれる。それに今回のチームにはセブンスチームからも複数のメンバーが参加している。香港チームもワールドカップを本気で目指しているのだ。
そんな不安もサクラフィフティーンの試合前の練習を見て一気に吹き飛んだ。こりゃ楽勝だな。直観した。その結果がキャプテンの長田いろはちゃんに冗談で言った「50対0」なッだった。彼女に会うのは3年ぶりだった。
前回会ったのもここ香港だった。でもその時はセブンスの選手としての来港だった。再会して思わず「デカなったなぁ」だった。彼女は笑って「ハイっ」と答えてくれた。永田いろはちゃんに限らずサクラフィフティーンのメンバーの足がゴツイ!とにかく女子の足とは思えないくらいゴツイのだ。それもひとりふたりじゃない、全員の足がゴツイのだ。こりゃ負けないわ。そう確信した。
結果、29対12 で、まぁ快勝としておこう。前半12対0で戻ってきた長田キャプテンにあと38点なと声を掛けると笑っていた。正直なところ前半は香港の意外なディフェンスの粘りに手こずった。香港が強くなったとみるかサクラフィフティーンが攻めあぐねたと見るかは個人の見解だろう。僕は前者だ。次は同じKING’S PARKで27日(月)19時KO カザフスタン戦だ。頑張れサクラフィフティーン!
ASIA RUGBY WOMEN’S CHAMPIONSHIP
今年の出会いで忘れられないのはニュージーランド女子のウォーターボーイをやっていたエドさんだ。190cm以上ある大きな体でトライが決まるとすぐに両手にボトルケースを持って選手のもとへ走って行って何やら声をかけている。大柄で控えめの優しい男、山口の長門ブルーエンジェルスにも所属していたと言っていた。試合後に目の前を歩いて控え室に戻るエドさんに声をかけた。歓声の中でもなんとか気づいてくれて両手に持った荷物を地面に降ろすと帽子を脱いで深くお辞儀してくれた。体を起こすと満面の笑顔だった。きっとまたどこかのピッチ会えることを願っている。その時までどうか元気で!

4月5日(金)香港大球場での最後の香港セブンスがで始まった。9時半過ぎには嫁と娘も観客席の最前列に陣取って応援を始めた。サクラセブンスが試合と終えて目の前を通り過ぎた時だった。嫁が「明後日の試合、頑張ってね」と意味深なことを言い出した。「はぁ???」「何言ってるん」「出れるようになってん」「何が?」「試合、出れるようになってん」「えっ、ホントに」こんな会話をしたと思う。前日にコーチからメッセージで欠員が出たと召集がかかったとのことだった。最高に嬉しい2024年の香港セブンスになった。





Ladies’ Marketは世界的にも知られている(?)香港の観光スポットの一つだ。漢字では「女人街」と書く。MTR Mongkok駅から数分のところにある路地の両脇に延々とつづく屋台テントで俗に言うバッタモンを売っているナイトマーケットだ。何故に香港セブンスの話題で突然女人街の話題を書いているかというとここでは色々と新しい出会いがあるからだ。最初の出会いは2017年だった。家族で女人街をぶらぶら歩いているといかにもラグビー選手らしい体格の男性が3~4人で歩いているところに出会した。一旦は通り過ぎたのだが気になって後ろを追って声をかけてみた。「Are you playing at Sevens?」「Yup」笑いながら答えてくれた。ジャマイカの選手だった。気さくに握手をしてくれて娘とも笑顔で写真を撮らせてくれた。Mr. Gareth Stoppani ジャマイカの代表選手だ。
大会当日には観客席の最前列から試合後に通り過ぎる彼は娘と僕ら家族に気がつくと笑顔でハイタッチをしくれた。最終日の試合後にはわざわざ娘にジャマイカのキャップを渡してくれた。そのキャップは大切な思い出として娘が部屋に飾っている。IG経由でメッセージをおくると今でも返事をくれる仲だ。彼は今UKに住んでいて昨年パパになった。もう代表に戻ることはないと言っていた。
今年も娘の発案で大会前に女人街に行ってみた。最初に出会ったのは香港セブンスの前に行われるhong KONG HKFC10Sの選手達だった。遠目にみても明らかに周りの一般人とは体格が違う大男が一人で歩いて向かってくる。一旦やり過ごしてから家族会議ののち声を掛けてみた。ビンゴッ!ひとり? 道の端の方を指差した。その先に同じような体格の大男達が3人しゃがんでスマホをいじっていた。思わず「わお」と声が出た。みな笑いながらゆっくりと立ち上がると一緒に写真に収まってくれた。一人一人と握手をしながら別れた。次に出会ったのが最初の写真の3人の女性たちだった。綺麗な金髪の長いポニーテールの女性がひとり屋台を覗きながら歩いている。娘が「あれ、絶対そうやって」「だって体格が絶対そうやもん」言われてみるとそう見える。近くでみるとTシャツから覗く二の腕(上腕部)の筋肉が半端ない!恐る恐る声を掛けてみた「Are you rugby player?」「yes」「where from?」「New Zealand」2度目の「Wow」だ。3人は冒頭の写真 左から Mrs. Dhys Faleafaga, Mrs. Jazmin Felix-Hotham そしてアメリカとの決勝戦で最初にトライを決めた Mrs. Jordan Miller の3人だった。娘の興奮は最高潮に達していた。お願いすると嫌な顔ひとつせず写真を撮らせてくれた。大会当日も試合後に同じように観客席の最前列から Mrs. Dhys に声を掛けてみた。「We me you before」「Yeah, Market」覚えていてくれた。お互いに笑ってハイタッチを交わした。セブンスの前には出会いを求めて「Ladies’ Market(女人街)」に出かけてみては如何でしょう?





僕はサクラセブンスをずっと応援し続けている。と言っても何か特別に援助したりしているわけではない。ただ毎年彼女達が4月に香港に来る時に少しでも元気が出るようにとの思いから「応援」しているだけだ。最初に彼女達に会ったのは2012年だったと思う。それは試合ではなくて最前列の観客席でだった。前述のようにGaiWu Blossomsのメンバーと一緒に最善列の席を確保してビールを飲みながら試合を観戦しているところへ若い女子3、4人がペコペコと頭を下げながら「すみませぇ~ん。日本女子のセブンスメンバーです。一緒に観戦させてください。」と分け入ってきたのが中村知春さんだった。
すでにスポンサー席以外の自由席はほぼほぼ満席だった。最前列にラグビー好きな日本人達が陣取っていると聞きつけて座席を求めてやってきたのだろう。最初は「はぁ~?女子ラグビー?」と言う印象だった。さほど気にせず人数分の席を分けてあげた。すると食い入るように試合を見続けていたのが印象的だった。「自分たちもコアチームとして試合に出れるようになりたんです」そんなことを言っていたと思った。これから大きな目標に挑もうとしている覚悟と必死さがあった。中村知春、鈴木実沙紀、桑井亜乃、みんな若かったなぁ(笑








香港には日本人主体のラグビーのクラブチームがある。チーム名は「GaiWu Blossoms」という。紀元を詳しく知っている人たちはすでに日本へ帰任しており現役に近い世代では私は古株になってしまった。それでもチームには若くして香港に来て20年以上プレイしている仲間も数人いる。僕がGaiWuに入ったのは2011年の秋だった。翌年2012年が初めての香港セブンスだった。チームの仲間から言われるままに土曜日の早朝5時半頃からゲートに集合した。開門の7時まで持ち寄った酒やビールで大盛り上がりするのがチームの文化だった。そこには毎年顔を合わせるフィジアンブルーのアフロヘアの集団がいた。Go Fiji GO の掛け声で盛り上がるのが恒例となっていた。途中コロナがあって世代も代わってしまった。それでも最終日の日曜日の朝には見慣れたフィジーの長老がやってきた。挨拶に行くと懐かしそうに握手してくれた。
開門前の早朝にゲートに並ぶ目的はメインスタンドの最前列の席を確保するのが最大の目的なのだ。決してアルコールで馬鹿騒ぎをするためではない。7時30分の開門と同時にまっしぐらに128番シート目指して走る。今年のセブンスの一般客の中で一番最初にゲートを抜けたのは僕だった。ビールや土産物ショップが並ぶ通路を走り抜けメインスタンド前のブロック脇を左折して小刻みに並ぶ階段を降りていく。最前列のシートを右に入っていって持ってきた新聞紙を一枚づつ広げながらシートに被せていく。幸いなことに競争するまでもなく希望のシートの数量を確保できた。前はもっと殺伐とした雰囲気だったのだけれど今年は静かなセブンスの幕開けとなった。よかった(つづく)
2024年4月5日(金)僕は自宅の最寄り駅から6時6分発の始発にのって香港スタジアムを目指した。すでに友人の山田は入場ゲール前に並んでいるとラインがあった。香港人がひとりで一番目、友人が2番目とも書いてあった。15分過ぎにMTRの乗り換え駅「北角駅」についた。少し急ぎ足でエスカレータを3本上って最後に短い階段を登りきると地上へ出た。自宅を出た時には真っ暗だったはずなのにすでに辺りは少し明るくなり始めていた。今日も空気が重い。香港特有の多くの湿気を含んだ湿度80%以上だろう。4月の香港はカラッと晴れる日はほとんど無い。過去の香港セブンスでも3日間で晴れた日はあまりないと思う。出口を出て目の前の横断歩道の手前で客待ちしているタクシーに飛び乗った。運転手にスマホで準備しておいた「香港大球場」の文字を見せると「ホアッ」と言って明るくなり始めた道路を勢いよく走り始めた。
北角駅からスタジアムまでは朝のすき具合なら10分はかからないだろう。山田に「タクシー乗った」とラインした。今年で香港大球場でのセブンスは最後だ。老朽化で取り壊しになるそうだ。僕が香港セブンスを初めてみたのは2012年だ。13年間欠かさずに見てきた。見てきたというより「参加」してきたという感覚だ。ラグビー特有の多くの出会いがあった。タクシーの車窓を眺めながらそんなことを思っていた。ゲートに着くと僕が3番目だった。金曜日の初日だし幸い、早朝から並びにくる人は殆ど居なさそうだ。笑顔で初めてあった香港人にも挨拶する。これがラグビーだ。(つづく)
10sは面白い。男子女子合わせて20ものチームが参加すr。試合時間は10分ハーフだ。ちょうどセブンスと15人制の中間みたいな感じだ。セブンスのスピード感もあるしフォワードを使った縦への攻防も激しい。一番の魅力はその「ゆるさ」だと思う。選手はバックスタンドの一般席のベンチに自分たちで適当に陣地を取って試合に向けてのジャージの着替えをする。選手達の笑顔がとにかく絶えない。セブンスみたいな必死さはそこにはない。試合中も声をかけると手を上げて答えてくれる。かと言ってふざけているわけではない。
毎年、東京山九fエニックスという女子のチームを応援いている。女子のセブンスや15人制の日本代表にも選ばれる選手が多くいる名門だ。今年もよく知った顔ぶれが揃った。中でもプロップの恵ちゃんは我家の一押しの選手だ。いつもラック脇で張って飛び出して来るやつを一発で仕留める。笑顔が可愛い愛くるしい選手だ。残念ながら初日の戦績は2敗1分、明日2日目は結果を気にせず思いっきり爆発して欲しいものだ。tradition HKFC 10S 最高です。















毎年、香港セブンスの初日の金曜日にYouth Rugbyのエキシビションマッチが行われる。香港内のクラブチームに所属するU18のBoysとGirlsから選抜されたメンバーがKowloon SideとHong Kong Sideに分かれてそれぞれ PENINSULA とISLANDA というチームで戦うショーケースだ。以前はU14。U16、U18のBoysとGirlsの対戦が組まれていたのだけれど多くが国へ戻った影響もあって年々プレイヤーが減ってきているのだ。結果、今年はU 18のみの試合のみがセットされているようだ。(多分)
その後、3本のミニゲーム(7分間を3本)、選手たちは当然セレクショントレーニングだということを認識している。本番さながらに自分を一生懸命にアピールしてプレする。ももかは最初の2本はスターターとして参加させてもらっていた。3本目は少し休憩して後半から参加した。西洋人との対格差を見せつけられる。中には180cm越している選手も3人ほどいるしほとんどのプレイヤーが160cm以上だろう。155cmしか無いももかには厳しい現実だ。練習が終わってベンチに戻ってくると14度前後まで冷え込んだ香港の異常な気候の中、汗だくになっていた。太ももには多くの青タンができていた。このセレクショントレーニングが来週も続く、なんとか選ばれてくれることを願っている。