New Zealand Black Ferns とサクラセブンス
つ・よ・い、強ッ、つぉーっ、どう表現したらいいか?とにかく強い。New Zealand Black Fernsは今大会も危なげなく優勝して昨年香港大球場で行われた大会から2連覇だ。Black Fernとは「黒いシダ」とい意味だ。応援旗にあしらわれたあの有名な「一枚のシダの模様」だ。大会が終わってその強さの秘訣を探してみたいと思って自宅や会社でパソコンを開いてはYouTubeで他のチームとの違いを探そうと何度も見返した。何が違う?僕は常々「ラグビーはタックルだ」と同じくラグビーに熱を上げている娘に言い聞かせてきた。自分ではビシッと決めたことなど一度もないのにである。その意味でまずタックルにフォーカスして試合をみてみた。タックルする側とされる側、NZの選手はそのどちらにおいても他のチームよりもその「強さ」が抜きんでている。しかもその強さの秘密?はプレイする選手全員が同じレベルで「強い」と感じた。具体的にどういう意味かと言うとタックルを受けても倒れないしボールを取られないしオフロードで次に活かすことができる。またタックルにいくケースで言うと一人で一人を確実に仕留めることができるしボールを殺すことができるのだ。少し大げさだがNZの選手全員が同じレベルでこれらのタックルスキルを持っていると見て取れた。次にパススキル、ボールがまっつぐに速く、長く飛ぶ!スーパーマンかエイトマン(古ッ)かというくらい遠くに正確にパスを繋ぐことができる。そりゃ負けないわ!これらのラグビーに基本スキルにプラスして足が速いし体力と同時にガタイもデカいとなるとそりゃ負けないわな!おめでとう New Zealand Black Ferns Sevens!香港大会の後に行われたシンガポールセブンスでも優勝してました。
サクラセブンスも頑張ってました。2月のバンクーバー大会では歴史的な4位という過去最高順位を勝ち取ってくれました。残念ながら香港大会では6位、シンガポール大会では5位と安定した強さを身に着けてきているという印象です。大変良くできました!パチパチパチパチ(笑 大会前の練習をコーズウェイベイのハッピーバレーに見学に行った時、兼松ヘッドコーチと少し話をした。兼松さんこんにちは!覚えてますか?笑いながら小さく「はい」と答えてくれた。来シーズンはきっと3位を勝ち取ってくれることを祈ってます。頑張れぇ~サクラセブンスぅ~

お兄ちゃんの香港大球場では3階はアルコールはNGだったけど僕の3階シートではOKだよ。でも落ちないように気を付けて!ビールの種類も増やしたしパックに入ったワイン1500mlはHK$298でお勧めさッ バーガーにホットドック類、フレンチフライにチップ&フライも人気あるスナックだよ。残念ながらKFCはございません(石破茂風に読んでね)
土曜日は、King’s parkまで女子チャンピオンリーグの試合を観に行った。Valley Fort vs GaiWu Falcons ともに何人もの知り合いがプレイするし香港の女子ラグビーのレベルを知るにはいい機会だと思って行くことにした。試合結果は僕が所属していたチーム Gai Wu Falconsの大差での敗北となった。それはいいとして目を引いたのは対戦相手 Valley Fortのフライハーフ Ms Bellaのゲームマネージメントとボール捌きだ。スクラムからボールをもらうと瞬時にスペースを見つけて的確なパスで攻撃をマネージする。とにかく彼女がボールを持つと選手が動きまわる。
試合後半では22mに入ったスクラムからドロップキックも見せてくれた。不成功とはなったが見ていた僕も頭になかったプレイだった。実は試合前に通り縋りに声をかけた。「Hi Vella」そういうといつもは笑顔で返事を返してくれるのだがこの時は厳しい顔つきのまま「Hello」としか返してくれなかった。相当な気合いの入り様だった。それもそのはずだった。対戦相手のGaiWu Falconsは前節で強豪Hong Kong Football Clubを1点差で破っていた。そんな試合を前にしていた時に声をかけたことを反省した。僕はこれからの香港ラグビーは大いに盛り上がると思っている。それは男子も女子もだ。今年の8月にはイングランドで女子のワールドカップが開催される。4年後はオーストラリア開催が決まっている。めcちゃ楽しみだ。
先週の日曜日、香港の大学や専門学校の生徒によるセブンスラグビー大会が新しいスタジアムで開催された。3月末に開催されるセブンスのワールドシリーズ香港セブンスを前にスタジアムの運営をトライアル的に確認する目的もあったそうだ。新しいスタジアムはKAI TAK Sport parkの中にある。名称は「啓徳体育園主場館」だ。最寄り駅はKAI TAK駅もしくはSung Wong Toi駅だ。今回はKAI TAK駅から歩いてスタジアムに向かった。途中新しくできた「AIR SIDE」というショッピングモールのそばを通って歩いて行くと銀色の丸みのあるスタジアムの側面がみえてきた。体力的にちょっと遠いなぁって印象だ。MTRの改札みたいなゲートにチケットのQRコードをかざして入場する。階段を上っていくと目の前にスタジアムが広がてみえた。香港スタジアムと違ってハイカラなスタジアムといった印象だ。ハイカラ(古ッ)の根拠はスタジアムのシートの色が赤、青、グレー、等のまばらな色でランダムに構成されているせいだと思う。東京の国立競技場を模した仕様のようだ。フェンスに近づいてピッチを覗き込んでみると高さと広さを感じる。でも香港スタジアムの3階席ほどの恐怖感はない。ピッチは天然芝でラグビー、サッカーはもちろんコンサートなどのイベントにも対応可能だそうだ。シートに座ると足元にエアコンが噴出していてちと寒かった。
天井は開閉式で雨でぬれる心配はないがセブンスの決勝戦後の花火の打ち上げができるのか心配になった。バーカウンターに行ってみた。ビールの種類も増えている。アサヒも1664も売っていた。3月28日から始まる香港セブンス、席取りの段取りを考えないといけないな(笑
New Year’s Day Youth Rugby Tournament が Hong Kong Football Clubで開催された。何年前から開催されている大会かは知らないが毎年1月1日に開催されている。毎年クラブチームのシーズン戦が大詰めを迎える11月頃からこのYouth Rugbyのセレクションが始まる。数回の合同練習を経て12月中旬頃にセレクション結果が発表される。前に香港でプレイしていた経験のある選手で今は母国に帰っている選手も対象でHong Kong Dragons と Oversea Lions の2つのチームを構成して試合をするのだ。お蔭様でももかは Oversea LionsのHOとして今年もプレイする機会を得た。残念ながら試合には20対14で敗れた。でも、今回の試合のパフォーマンスは僕がこれまで観てきたももかのクラブチームの試合等すべてふくめて一番の出来だったと思う。最高の出来だった。
実は数日前の夕食後にポッドについて相談を受けていた。チームのコーチからスクラムがブレイクした後やラックではブラインドサイドのウィンガーの前にポジションするように指示を受けたというのだ。「その位置やと全然ボールが回ってこぉへんねん」という。さらにボールをもらってもパスするのか?ゲインするほうがいいのか?このポジションの意味って何なん?一瞬返答に困ったと同時にいろいろ考えてるんだなと関心した。パスかゲインか状況次第で判断だろうな。注意しなきゃいけないのはブランドサイドだからチームのサポートが遅れる可能性があるから捕まってもすぐに倒れるないようにもがいて仲間が来るまで踏ん張って時間かせぎしなきゃとアドバイスした。さらにSHにもたまにはブラインドへボールを出すようにお願いしときとも伝えた。そして迎えた試合当日、緊張はしているものの「本番には強いから大丈夫」と言って先に家を出て行った。
試合後にチームメイトのお母さんたちからも「もも最高のパフォーマンスだったね」と何度も声をかけられた。本当にいい試合だったし思い出にのこる出来だった。本人も間違いなく自信になった経験が出来たはずだ。いままで頑張ってきた結果だろう。ラグビーの神様どうかこれからも見守ってあげてください。祈ることくらいしかもう出来なくなってしまった。頑張れッ もも!
2025年1月1日にHong Kong Football ClubでNew Year’s Day Youth Rugby Tournamentが開催される。有り難いことに今回もその試合のメンバーにももに選んでもらえた。U14、U16 そしてU19の今回と3回連続の選出には感謝しかない。U14の時に初めて選ばれてもらった背番号2のジャージは今も記念にとってある。そして今回もOver Sea TeamのHOとして出場できる予定だ。今日、その練習を見学に行ってきた。U19のカテゴリーではあるが選手の実際の年齢は来年2025年に18歳と17歳に達することが基準になっているため16歳と17歳で構成されている。なので表現としてはU18とする方が適正ではあるのだけれど世界的な諸事情かな?U19までは「YOUTH」というカテゴリと定義しているようだ。ややこしい話は置いとこう。
Hong Kong TeamとOver Sea Team、それぞれ23人が選出されている。中にはゆうに180cmを越していると思われる選手もいる。チーム名にあるようにこの試合のために海外から香港に戻ってきている選手も何人もいる。さすが国際都市 香港らしいセレクションだ。4時からの練習に少し早くFootball Clubについた。グランド中央では男子のU16のチームが練習していた。ももたちU19Gはグランドの両端に分かれて小さなグループになって時間前の軽い練習に入っていた。
HOのももはラインアウトではスローワーの担当だ。遠くから見ているとジャンパーの選手たちと何やら会話をしながら繰り返し確認をしているようだった。暫くして時間になると大きくグランドを使っての練習が始まった。ゴールラインに並んで5m、22m、10mへの往復ダッシュが始まった。前は苦しそうに走って見えたが今日の走りは意外に周りの選手と差がないくらいに「速く」走り切っていた。ちょっと驚いた。意識が変わったのかな?成長か?今日の練習までのすでに回数を踏んでいてダッシュの後はスクラムやラインアウトなどのセットプレイからのフォワード、バックスの合わせを繰り返していた。ももはスクラム、ラックがブレイクした後は必ずブラインドサイドのウィンガーの一つ内側に立つようにコーチから指示されている。今日の練習でもラックのブレイクの後オープンに2度ボールが展開されて折り返して戻ってきたボールを受けると前に出てラックのポイント、もしくは素早くウィンガーにパスと何度も繰り返しこなしていた。「ボールが回ってこないから嫌やねん」「アピール出来ひんねん、このポッドのポジションは嫌や」と言っていた割には今日の練習ではいい感じに動いていた。練習の終わりに「あそこのポッドのポジションはサポートが少ないから相手に捕まったらすぐに倒れるとジャッカルされるからすぐに倒れないように立って時間を作らないと言うと「分かってる」と言っていた。ウィンガーにパスするかそれとも自分で前に出てポイント作るか考えなきゃなとそんな話をしながら帰宅した。
試合途中から降りだした雨の中、試合終了のホイッスルがなった。対ブラジルとのテストマッチ第2戦、香港は38-17で勝利した。僕は内心2戦目もあぶないかもしれないと少し懐疑的な視線で新設されたカイタックスポーツグランドのピッチでウォームアップを続ける香港チームをみていた。一週間前Hong Kong Football Clubで行われた初戦でブラジルチームのウォームアップを観た時にもしかしたらあぶないんじゃないかと思った。その時点での世界ランキングでは香港は23位、ブラジルは31位だった。選手ひとりひとりのサイズ感や動きをみながらランキングの差ほどのスキルの違いは感じなかった。案の定、スクラム、早く前に出るディフェンス、ブレイクダウンでのボールの争奪戦、オフロード、どれをとってもブラジルのほうが上回っていた。結局香港はまったく見せ場を作れずに10-23で敗れた。試合後にLUKEに聞くと「very strong」と言って疲れた表情を見せた。Strongの意味はチームとしてもそうだし個々の体力、物理的な体の固さをも含めての印象だったのだろう。
そして迎えた絶対に負けられない第2戦だった。試合前にメインスタンドからピッチに出てくるLUKEに声をかけた。振り返って右手をあげて応えてくれたその顔つきにしっかりとした決意が見えた。新しく完成した(正確には完成途中だが)カイタック スポーツグランド。台風の影響で小雨交じりの天気だ。試合開始のホイッスルがなった。僕は初戦で何もできなかった香港がどのくらい修正して仕上げて試合に望んでくるのか?そんな視線で試合を見守った。開始10分ほどして懐疑的な気持ちはすぅーっと消えた。ブレイクダウンの集散やパス、とにかくポイントを作らずに早くボールを動かしている。まるでエディさんの超速ラグビーを手本にしているようだ。ラックになっても最低限のオーバーやディフェンスで対処してすぐに次のアクションに備える。そんな機敏なラグビーを香港は徹底して見せた。どうしたんだ香港?嬉しい疑問がわいてきた。
その疑問は試合翌日のLUKEのインスタで解けた。初戦のあとチームは10時間以上もの修正練習を続けていたのだ。そして臨んだ第2戦だったんだ。LUKEのあの厳しい顔はその表れだったんだ。新しいグランドのこけら落しにふさわしいいい試合だった。Congratulations Hong Kong XV Rugby
8月11日から一泊二日で小倉、福岡へ行ってきた。一番の目的はサクラフィフティーンの応援だ。ミクニワールドスタジアム北九州で世界ランキング7位のアメリカとのテストマッチ。10日から始まる3連休とお盆休みがつながっていることもあって新大阪からの新幹線のぞみは全席指定席、EX予約をつかってなんとか3人並びの座席が確保できたのは16時22分着ののぞみ141号だった。小倉駅から会場のミクニワールドスタジアム北九州までは徒歩7分程度、新幹線が止まる駅から超近のこのスタジアムは今後もっと有効活用できそうな環境だ。駅から会場までの通路には顔見知りの長田いろはキャプテンが左手で先を指さすポスターが道案内してくれていた。会場手前のJAPAN RUGBY CHALLENGE SERIESとかかれたパネルの前で写真をパチリ(笑
メインスタンドの前から2列目の席にすわった。グランドでは両チームの選手たちが約1時間後の18:00キックオフに備えてアップしている。すると「あら~こんにちは、わざわざ香港からきたんですかぁ~」と最前列から振り返って声をかけてくれる女性がいた。「あぁ~こんにちはぁ~ご無沙汰してます(内心は誰だったっけ?)」と笑顔で答えているうちにご主人がもどってきた。「あぁ~SO大塚朱紗選手のご両親だ。今年5月に香港で行われたアジアチャンピオンシップでお会いして以来だ。やっぱラグビー繋がりはいいもんだ(笑


香港時間7月22日午前2時30分 香港代表 vs ブラジル戦の中継がYou Tubeで始まった。香港代表の南米ツアーテストマッチの最終戦だ。チームリストを見るとLukeはNo.8でスターターだ。試合の3時間ほど前にWhatsAppでLukeに体調はどうかと聞いてみた。すぐに All goodと返事があった。その言葉通りに試合開始10分過ぎ相手陣地22mの左端でボールをもらうと2,3人のディフェンスを交わしながら最初のトライを決めてみせた。コンバージョンも決まって7-0とするもすぐに同点に追いつかれてしまった。前半30分過ぎには追加のトライをきめて14-10で前半を終えた。後半はブラジルペースで試合は進む。なんとか我慢して耐えていた香港だったが58分過ぎにゴール前のラックから押し込まれて14-15と逆転を許してしまった。更に65分過ぎにはまたもフォワードで押し込まれて追加点(14-22)を許してしまった。それでもひとつトライを返して19-22と食い下がるもブラジルはPGを決めて19-25と香港を突き放す。6点差のまま刻々と時間が進む。終了間際79分に相手陣地深くにはいった右端でラインアウト、しっかりボールをキープしてモールを組むとブラジルゴールへ向かってドライビングモールで進んでいく、たまらずブラジルはオフサイドのペナルティを犯す、アドバンテージをもらって更に前進していく、途中で出したボールを左端にキックパス、ボールを受けたウィングがブラジルゴールへ進もタックルを受けてモール、出したボールをライン際で張っていた右ウィングにパスすると飛び込んでトライを決めて1点差とした。
時計は80分を過ぎていた。静まり返った静けさのなかコンバージョンを決めて26-25の大逆転勝ちを見せてくれた。朝方4時20分過ぎだった。僕はひとりYouTubeの前で涙を流した。日本でプレイすることを夢見て南アフリカからひとり香港へ渡り住んでプロとしてプレイしているルーク、今は香港ラグビーのちょっとした有名選手だ。初めて会ったときは26歳だったと思う。逆転勝ちを決めて喜び合う選手の輪の中にルークを見つけた。本当に嬉しそうなその笑顔をみてよかったと自然に涙が流れた。