一瞬の判断

トライ1本のビハインドだった。自陣、22mの内側の右端付近でマイボールのラック、ハーフのヨッシースミスが見えているボールに手をかけて首を左右に振って相手ディフェンスの陣形を確認している。左オープンにアタックラインをひいてフライハーフが両手を胸の前に構えている。試合終了間際で5分も残っていないことは僕の頭の中にあった。同時に自陣22mの手前、残り時間を考えると相手に大切なボールをみすみす渡してしまうキックという選択はない、チームの意識は統一されているはずだ。

僕はラックのさらに右側のショートサイドにポジションをとっていた。ラックの僕の間にはロックのサム・ナイトーがいる。ヨッシースミスが迷わずショートサイドにボールをサム・ナイトーへ出した。相手のディフェンスラインが予測していたのかラックから飛び出してきた。サム・ナイトーがその一人を惹きつけてボールを僕に放した。ボールを受けた僕の前方には相手のウィンガーが両手を八の字に下に構えて前ににじり寄ってくるのが見えた。左目で微かにヨッシー・スミスが僕の後を抜けて右側に回り込むのが見えた。相手のウィンガーが迫ってくる。このまま当たってポイントを作ってさらにフェーズを重ねて次の攻撃を仕掛けるか、それとも後ろを回り込んで右側にフォローしてくれているヨッシー・スミスにパスか、相手のウィンガーが少し左体重になるのが見えた。

僕は顔を右側に振って、同時に腕も右に振った。でもボールは投げずにダミーで相手のウィンガーを抜き去った。瞬間、目の前が一気に開けた。すぐ右後ろからヨッシー・スミスの声がした。短くパスをして同点のトライ・・・振り返ると相手のウィンガーが立ち止まって肩をすくめて僕をこっちを見ていた。最高のダミーパスが決まった瞬間だった。

なぁ〜んて、今日の練習でのタッチゲームでの一コマでしたぁ〜 🙂

Rugby is Back, GaiWu Blossoms

2022-2023シーズンに向けて練習開始

GaiWu Blossomsの2022-2023シーズンが始まりました。昨年11月以降会ってなかった気心の知れた仲間たち、新しくチームに入ってくれる(?)だろう仲間たち、そして大先輩とのピッチでの再会なんと嬉しいことか!シーズン再開を前に日本に帰任してしまった仲間もいる。それでも残ったメンバーとOBがホームグランドの HAPPY VALLEY #6 Pitchに集まった。昨シーズンまでのフラストレーションはこれから始まるシーズンに向けての糧としよう!もう何も考えまい!人生節目の年、精一杯ラグビーを、GaiWu blossomsを楽しもうと思っている。
4月23日(土)9:30 Happy Valley 6# Pitch集合、自宅から40分程度の場所ですが1時間前に家を出た。実は前日は少し興奮して寝付けなかったのでした(笑
9時15分ころグランドに着くと5~6人ほどのメンバーが集まっていました。初めてみるメンバーも数人います。以前と変わらない笑顔と冗談交じりの会話が練習前の楽しいひと時です。キャプテンの要領を得ない挨拶のあと準備運動からスクエアパス、タッチゲーム、1対2、2対3、キックパス(練習再開初日からキックパスかよッと思いつつ)最後にもう一度タッチゲームをやって1時間半の練習終了でした。

懐かしい一枚

懐かしい写真をアップしようと思ってページを開きました。何年前だろう?ラグビーを始めて2年目くらいかなぁ〜練習中もなかなかボールをパスしてもらえずに人の後ろをついて回っていたころを思い出します。写真は定期戦での一枚です。自陣でボールをもらってライン側を走り抜けてトライを決めてみせました。パパは写真を撮りながらめっちゃ嬉しい気持ちになったのを覚えています。

今、香港のすべてのラグビーが止まっています。香港政府は今日、入境者に対する規制を4月1日から緩和することを発表しました。残念ながら公共施設やレストランなどへの規制は継続されるようです。この止まった時間がとてももったいなく感じています。

 

2022 New Year’s Day Youth Rugby Girls U16

なんと幸せな一日だったことか!

会場のアナウンスで両チームの名前が紹介されてグランドの左コーナーから選手たちが勢いよく走って入ってきます。みんな弾けるような笑顔と代表チームに選ばれた誇らしげな顔に見えます。グランド中央を挟んで右と左で円陣を組むと今後は引き締まった戦いに臨む凛々しい顔に変わっていました。大きな声で掛け声をかけ終わると自分のポジションに散らばっていきます。レフリーが右手を上げてホイッスルを吹いてキックオフです。

その中にももがいます。ポジションはHO、スターターとしてグランドに立っていることを誇らしく思っていました。と同時、怪我だけするなよ。それからひとつでも自分で納得のいくいいプレイができればいいなと思ってみていました。U16Gは、2022年、2023年に15歳、16歳に達するプレイヤーが条件です。ももは昨年11月に14歳になったばかりです。。今年11月にやっと15歳になることを考えるとほぼ1歳半くらいの年齢差があります。この年代の1年の差はとても大きく中には180センチをこしているプレイヤーもいます。そんな環境の中で一生懸命にプレイしている姿を見ていると感慨深いものがあります。

前半に相手チームにトライを決められて7ー0でハーフタイム。トライを決めたのは同じクラブチームでプレイする仲良しのオリビアでした。後半始まって早々にラックから出たボールをバックスが展開して同点のトライ、その後は一進一退の膠着状態でホーンが響いてロスタイム、攻め込んでいた相手陣地からペナルティやモールでじりじりと自陣のゴール手前まで押し込まれて最後は、またオリビアにラックから拾ったボールをゴリ押しで決められてノーサイド、劇的な幕切れでした。試合後、オリビアはプレイヤーオブマッチに選ばれました。

試合後に選手全員で記念写真をとっている時にグランドにおりていくとももが泣きながら近寄ってきました。何人かの選手が真っ赤に目を腫らして泣いていました。少し驚きました。また、来年U16に選ばれて1月1日に試合ができることを祈っています。

頑張れ!もも 🙂

Youth Rugby U16G

 

Penninsula vs Island on 1st Jan 2022

NAG U16G(National Age Grade Under 16 Girls)

久しぶりにももの練習を見学にいくことが出来た。NAG U16G(National Age Grade Under 16 Girls)香港ナショナルチームのセレクションが11月に始まって以来、日本出張や強制隔離の期間と重なっていくことができていなかった。通いなれたホームグラウンド、Hong Kong Football Clubにに約2か月ぶりにやってきた。15時30分に練習開始、4時少し前についた時にはラインアウトの練習をしていた。見ているだけで気持ちが高まってくる。
毎年1月1日に行われる代表チームを Penninsula island という二つのチームに分けての記念試合に向けての練習だ。この日はU16G、U16B、U19G、U19Bと4試合が行われるはずだ(たぶんね)ちょうど2年前にもU14Gとして試合をした。友人のご夫婦も応援にきてくれるはずだ。むちゃくちゃ楽しみだ。

香港と日本のラグビー交流

ラグビーを通じて、子供たちの交流ができるといいなぁ

香港のラグビーシーンは2021ー2022シーズンの前半戦が終わろうとしている。各カテゴリーの前半戦最後の試合が今週末で終了する。それから香港はクリスマスホリデーとニューイヤーホリデーを迎えるのだ。そして年明け1月の第一週の土日からトーナメントが再開される。香港のラグビーシーンはコロナに負けず元気です。

そんな香港のラグビーと日本のラグビーの交流が出来たらいいなぁと思っている。どんな形ができるのか?考えるだけでワクワクしてくる。いつの日か笑顔でラグビーを通して香港と日本のラグビー交流会を実現したいと思っている。

Memories in 2016

It’s still team mates.

Facebookで昔の思い出の写真がたまにアップされてくる。そんな中で娘ももかの本当に懐かしい写真が出てきたのでここでもアップしておこうと思います。5年前です。当時恐らく8歳だと思います。ラグビーボールに最初に触れたのは6歳くらいだったと思います。私が所属している GaiWu Blossoms(当時はGaiWu Jと言ってました)が毎年春先から夏前にかけてキッズ向けの「ラグビー教室」を開催していました。そこに夏休みを利用して日本から香港に遊びに来た時に体験したのが最初でした。その翌年、Hong Kong Football Clubへの入会をお願いしたのですが既に入会の締め切りが過ぎてて正式入会はできませんでした。それでも練習には参加していいよと言われて通い始めたのでした。そして翌年、正式に入会させてもらってチームのジャージをもらいました。背中には「MOMOKA」の名前が入っています。それでも最初はみんなの後にくっついていってボールも触れないし、パスも回って来ない日々でした。それもそのはずで英語もまともに話せない日本人がひとりチームに突然入ってきた訳ですから周りからしたらどう接していいか分からないのも当然です。子供の仲良くなるその術は大したもんです。日にちが経つにつれていつの間にか会話もできるようになりパスも回してもらえるようになりました。その時からずっと今もみんながチームメイトです 🙂

2021-2022 シーズン前半終了

GaiWu Blaze vs GaiWu Blossoms

チームに何も貢献できないまま、昨日で2021ー2022シーズンの前半戦が終了した。グランドファイナルゲームは同じGaiWu同士で香港人主体の GaiWu Blaze vs 日本人主体のGaiWu Blossomsで行われた。聞くところによると人数の集まりが思わしくなく若干のメンバーの貸し借りをして、更に13人制として行われたようだ。

11月6日に香港を離れて日本へ行って12月5日に香港へ戻ってきてはいるが今は政府指定のホテルの狭い部屋で21日間の強制隔離中だ。その間にもチームは参加人数をやりくりしながら何とか試合をこなしてきてる。数試合はどうしようもなく棄権せざるを得ない状況もあった。試合ではさほど貢献できる働きはできないまでも頭数には貢献できる。チームに申し訳なく思う。みんなお疲れ様でした。
2022年の開幕戦で会おう 🙂

 

フィジーに行きたい?

フィジーか、サモアに行きたい

はぁ?ももが言い出した。びっくりした。ラグビーと言えばニュージーランドかオーストラリア、欧州のイングランドかスコットランドだというイメージがあった。香港に住んでいることを考慮するとカナダかなとは思っていた。それが、フィジーらしい。どうしたんだ?聞くと、サモアでもいいと言う。パパとしては思案のしどころだな。

ところで、日本からラグビー留学を希望する若者はやっぱりニュージーランドかな?ひとつの候補として香港も候補に考えてみてほしいと思う。香港のラグビー環境は他の国と比べても全然引けをとらないと思う。正直、ニュージーランドやイングランドのラグビーを経験したわけではないけど香港ラグビーユニオンは今後益々ラグビー環境の充実を図るだろうと確信している。近い将来香港は間違いなくアジア地区の主要なラグビー拠点になると思っている。

プロ化はすぐには難しいとは思っているが、今でも香港ラグビー教会とプロ契約してプレイしている選手は何人もいるし、入場料をとって行われる試合も今後どんどん増えていくだろう。それに見合うだけの試合内容も求められるが選手のスキルはどんどん上がっているように見える。さらに香港ラグビー協会によるトップグループから末端のキッズレベルのカテゴリー管理はきちんと運営されているし、代表選出のスキームも充実していると思う。確かに2020年、2021年とコロナによる影響で停滞した事実はあるが近い将来、必ず香港ラグビーは強くなると確信している。

香港と日本間のラグビー交流

このような背景の中、日本と香港のラグビー交流を何かの形で具体化してみたいと考えている。一度きりではなくずっと続けられるようなラグビー交流を目指して模索している。アイディや要望、協力して頂ける方、是非、ご連絡をお願いします。

Welldone, Momo!

グッジョブ!

先週の日曜日の試合で、ももがトライした様子を友人のお母さんがビデオに撮ってくれていて送ってくれた。ゴール前のラックからボールをピックアップして前にいるディフェンスに突っ込んでいってドーン、トライを決めた様子が映っていた。

バックスがボールを展開して鮮やかに走り切って決めるトライはカッコいいと思う。観ている観客もボールが次々にパスされていく度に歓声が沸き起こってピッチの雰囲気も盛り上がる。自分が応援しているチームがトライを決めてくれたら周りでの観客同士でハイタッチして大はしゃぎするのもラグビー観戦の魅力のひとつだ。

ただ、私はゴール前のラックから何度も何度も愚直にボールをピックアップしてちょっとづつ前に進んで最後の最後に飛び込んだ選手の胸の中に大事に大事に抱えたボールの先がほんの少しだけ白いトライラインにかかって決めるトライが大好きなのだ。ラックの状態からレフリーはホイッスルを口元に持っていってしゃがみ込んでボールとトライラインの接点を確認しようとする。そして突然、しゃがんだままの姿勢からホイッスルと同時に右手が上がる。その瞬間、モール上で必死に攻防を続けていた両チームの選手達の動きが止まって明暗が分かれる。折り重なった人の一番下から満面の笑顔で立ち上がろうとするトライを決めたプレイヤー、それまで必死に全力を出し尽くして防御していた体から一気に力が抜けたプレイヤー達がゆっくりと起き上がり始める。そんなトライシーンが何とも言えず大好きなのだ。

それをももがやってくれた。一生忘れることのないトライシーンになるだろうな。よくやったと心から褒めてあげたいと思う。以前、同じようなトライシーンがあった。試合には勝ったのだけれど、試合後に私のところにきていきなり泣き出したことがあった。同じようにラックからボールをピックアップして飛び込んであと、ディフェンスに使ってヘルドアップでトライにならなかった。悔しいと試合後に大泣きしたことがあった。その時のことを思い出させるトライです。

トライシーンはこちら

それからもう一つ、Hong Kong Rugby UnionからU16Gの代表練習メンバーにセレクトされたので12月からの練習に参加するようにとメールが届いた。本人はめっちゃ喜んでんいた。1月1日には、選ばれた選手達によってドラゴンズとライオンズに分かれての記念試合が行われる。今から楽しみだ。