悔しさと清々しさの中で
43 対 46、最後のワンプレイで逆転されてしまった。厳しい試合だった。でもよく頑張った。試合後の円陣でキャプテンが言った。いい試合だったと振り返るんじゃなくて勝つチームを目指そうと!厳しい試合だった。vs Valley。前回でも完敗した相手だ。開始早々に立て続けに2本のトライを許した気が付くと前半だけで24点差をつけられていた。前節を終わって我GaiWu Brossomsは首位から1ポイント差の3位だった。他力も必要ではあったがボーナスポイントをもらえる4トライをとって勝利するともしかしたら1位になる可能性も秘めていた。みんな気合を入れて臨んだ試合ではあったのだが・・・後半が始まった。攻撃のテンポもいい。前半とは違うチームのような動きで立て続けに2トライを返したところで途中参戦、ピッチに立った。いきなり試合再開のキックオフのボールが目の前に飛んできた。小高く放物線を描いたボールが落ちてくる。視野の先に黒い影が飛び込んでくる。何とかボールをキャッチと同時にガツンと来た。サポートにきてくれた仲間に倒れながらボールをパスしてゴロンと倒れた。よかったボールはつながった。それからGaiWuの怒涛の攻撃でなんと43-39と逆転に成功!歓喜が上がる!油断したわけではなかった。後半は無得点に抑えていた相手Valleyが後半の後半に息を吹き返した。じりじりと自陣に押し込まれる。ペナルティもあった。ベンチから広がれ、ボールを見ろ、止めろ声が飛ぶ。最後のプレイと知って相手の勢いも増してくる。ポール左下にモールから押し込まれてトライを許してしまった。コンバージョンも成功してレフリーのホイッスルと同時に2022-2023シーズンが終わった。
悔しさもあった。と同時に清々しさもあった。コロナに翻弄されながらも春先から夏場にかけての練習を耐えて臨んだシーズンだった。真剣勝負のスクラムの楽しさも少し分かった。苦しくても走っていると何かいいこともあると最後の試合で教えてくれた。3月はオフだ。さぁ来年に向けて・・・陰気一転、行けるかな 🙂
					
	
当然試合中はそんな感情を相手に見せるようなことはしない。この日の試合でもレフリーの「クラウチ」の合図に合わせて膝を曲げて体勢をとる。実は最近スクラムを組むことが楽しいと思えるようになってきたのだ。「セット」で肩を当てた瞬間に相手の技量がわかる。俺は極力低く低く組むように背中を張っている。地面が目の前に迫ってくると少なからず頭から落ちそうな恐さもある。そこで我慢してロックの押しを真っ直ぐにおけ止めるように身体中に力を込めて姿勢を固めるのだ。この日の最後のスクラム、セットの後に肩を当てた瞬間に勝てそうな気がした。ボールイン、低く低くと言い聞かせて近づく地面との恐怖に耐えながら全身に力を込める。相手の右肩が割れたのが分かった。そのHOとの間を割って前にです。押し勝った。今年一番のスクラムだったと思っている。
後半開始早々、ラックから展開されたボールがバックスのパスでライン側に流れるようにつながっていく。前のラックに入っていなかった俺はボールを追って必死に走った。味方のウィングのディフェンスを切り返そうと相手がカットインして俺の目の前に走り込んできた。その瞬間、俺の右手が相手の左肩口にかかってしまった。「あっ」と思った瞬間、相手と共に地面に倒れこんだ。倒れた俺の上に仲間がオーバーにサポートしてくれたのが分かった。下敷きになりながら「良かったレフリーの笛は聞こえてこない」下敷きになっている右腕が痺れてきた。ゆっくりと体を起こして顔を上げると仁王立ちしているレフリーと目が合った。「High Tackle」かなり厳しい顔で俺を睨んでいた。「相手のアドバンテージを見ていたんだ。だから笛が鳴らなかったんだ」「あちゃー(><)」ペナルティキックで大きくゲインを許してそのごトライを決められてしまった。せっかく3ー12で追い上げムードで臨んだ試合後半だったのに、俺のハイタックルで大きく試合の流れを変えてしまった。ごめんなさい。
	
ボコボコにやられた。vs Valley 62ー29の大敗でした。棄権も危ぶまれた選手登録の少なさを何とか乗り切って臨んだ試合だった。試合開始のホイッスルがなった時の控え選手は鎖骨を骨折しているキャプテンとオイラのみ。いやはやどうなることかと思っていると開始早々に先制トライを決めてくれた。おぉ〜と盛り上がったのも束の間、立て続けに2本取り返されて逆転、その後もとってはとられて、取られての繰り返し、結果惨敗となりました。

レフリーのホイッスルの後、ボールが相手陣地深く蹴り込まれた。一斉に赤いジャージのDragonsの選手達が一斉に走り出す。ボールをキャッチした相手選手をホールドしてラックができあがる。最初のコンタクトプレイだ。ももの姿を探すとラックからでたボールを受けて相手に向かって突っ込んで行った。「おっ、積極的にボールに絡めているし大丈夫そうだな」最初からのプレイで安心できた。それからグランド中央で相手とのラックでの攻防が繰り返された。そこでも何度もボールをもらってゲインしてはポイントを作っていた。はっきり言って俺よりもしっかりとチームに貢献できている。「うぅ〜ん」唸るしかない。相手が陣地挽回のためにキックしたボールがラインを切った。もう一つ不安だった「ラインアウトのスローインだ」
フラッグを上げたタッチジャッジの前で少し緊張している様子が遠目にも分かった。レフリーの小さなホイッスルのあとジャンパーが大きく飛び上がる。ゆっくりと放たれたスクリュー回転してボールが放物線を描いてスッポリと収まった。よかった。ボールはSHからバックスにスムーズに展開されていった。これできっと落ち着いたはずだ。
	
今年も恒例の試合が1月1日に無事に開催された。12時少し前に会場のFootball  Clubに着くとピッチには赤と濃紺のジャージを着た選手たちが二つに分かれてそれぞれの試合前のアップをしているのが見えた。メインスタンド、バックスタンドにも観客はまだまばらだ。香港ラグビー協会の関係者らしい人たちだろう、集まって談笑している。こうして元旦に恒例のトーナメントが開催されるようになった今に感謝する。
今日は、U16とU19のBoysとGirlsの計4試合が組まれている。12時30分の第一試合のKO前にはメインスタンドとバックスタンドも多くの観客で埋まり始めていた。大音量で音楽が流れてピッチにU16Girlsの試合が始まるとアナウンスが響き渡る。と同時にメインスタンドの中央から両チームが勢いよく飛び出してきた。ももは前から3番目だ。笑顔が見える。楽しそうだ。全員がピッチに出揃うと円陣を組んで試合前の気合いを入れて威勢のいい掛け声をかけてセンターラインに広がってマイボールのチェイスに備えた。
試合が終わると相手チームに敬意を表すスリーチアーズ、そしてお互いに肩を抱き合いそれぞれを称え合う。ラグビーの試合の後に見られる気持ちのいい時だ。そうして知り合った友人と次の試合で正々堂々と戦う。それが礼儀だ。香港のラグビー部にはそうした文化がしっかりと根付いている。そんな環境に娘を置いて置けることに心から良かったと思う。

36ー47で痛恨の一敗を喫してしまった。先週までの順位でも下の相手にだ。なんとも後味の悪い試合になってしまった。前半早々にトライを決めていい感じの滑り出しだった。立て続けに2本目のトライ、一本返されたものの前半を雰囲気よくリードして終了。終わりかけの10分程度をプレイさせてもらった。久しぶりにラックからSHから出されたボールをもらってちょびっとだけゲイン出来た。今思い返すとこれが気の緩みのきっかけだったかな?気の緩みはチーム内にじんわりと蔓延するものだ。それに気づかないのが一番怖い。後半、相手のバックスに外を走り切られて3本を返された。試合終了間際に反撃のトライをスコアするも時すでに遅し、負けた。終わったことは仕方ない。受け入れて前を見るしかない。次はポイントで並んでいる UNIVERSITY が相手だ。前半戦の最終戦だ。なんとか勝って3位に再浮上したいものだ。
試合の後、同じグランドで LUKE の試合を応援した。残念ながら2点差でこちらも負けてしまった。ラグビーに浸れたいい一日だったと思うことにしよう。

シーズンが始まった10月は3試合が終わって1勝2敗、9チーム中8だった。11月入ってからの3連勝、6戦4勝2敗!なんと3位まで順位を上げている。年内は残すところScottish ClaymoresとUniversityとの2試合のみだ。この2試合で前半の順位が決まる。そして上位4チーム(もしかしたら5チーム)で最終順位を決めるトーナメント戦を戦うことになるはずだ。まずは目先の2試合に勝つことに集中したいと思う。さぁ次もディフェンスだ!
勝った!
僕が感じた爽快感はきっと相手とのコンタクトできたからだと思っている。この日もボールを触ることは出来なかった。それでも前半、後半と15分程度をプレイさせてもらった。その中で何度かラック周りで相手に当たることができた。(と思っている)その瞬間に体を張ったからこその爽快感なんだろうなとそう思っている。
	
大きく両脇に開いた銀傘の端から無数に備え付けられた花火がバチバチという大きな音とともに濃紺に染まった夜空に向けて一斉に噴出した。異常に明るい照明に照らされた天然芝のグランドの中央には,Cathay pacific HSBC Hong Kong Sevens のアーチの下で34年ぶりのカップ優勝の歓喜に沸くオーストラリアセブンスのメンバー拳を高らかと突き上げて何度も何度も勝鬨をあげている。おめでとうオーストラリア2点差を追いかけて必死にゴールを目指していた終了間際、ゴール左隅にフィジーの二人のディフェンダーを引き連れて飛び込んだ。レフェリーも興奮した様子で、且つ冷静にアシスタントレフリーに状況を確認したあとで両手を空中で大きく四角くかたどった。サウススタンドのオーロラビジョンにTMOの表示のあとプレイが再生される。一度目の再生で文句なしのトライの様子が映し出されるとスタンドが大きな歓声で揺れた。それでもレフリーは耳のインカムに手をあててもう一度、TMOの再生を要求した。
ノックオンなし、タッチラインにも飛び込んだ選手の足はかかっていない。一息ついてからレフリーの右手が大きくあがってホイッスルが高々と響いた。見事な逆転トライだ。試合終了まで残り30秒ほどだ。。オーストラリアはゆっくりとゆっくりとコンバージョンキックの体制を整えながら試合終了のホーンを待っている。フィジーはその様子を特に急かせることなくじっと待っていた。中にはグランドに膝をついて項垂れているプレイヤーもいた。ホーンと同時にConversion Unsuccessful、
この瞬間オーストラリアの34年ぶりのカップ優勝が決まって、フィジーの香港セブンスのカップ6連覇の夢が途絶えた。