一瞬の判断

トライ1本のビハインドだった。自陣、22mの内側の右端付近でマイボールのラック、ハーフのヨッシースミスが見えているボールに手をかけて首を左右に振って相手ディフェンスの陣形を確認している。左オープンにアタックラインをひいてフライハーフが両手を胸の前に構えている。試合終了間際で5分も残っていないことは僕の頭の中にあった。同時に自陣22mの手前、残り時間を考えると相手に大切なボールをみすみす渡してしまうキックという選択はない、チームの意識は統一されているはずだ。

僕はラックのさらに右側のショートサイドにポジションをとっていた。ラックの僕の間にはロックのサム・ナイトーがいる。ヨッシースミスが迷わずショートサイドにボールをサム・ナイトーへ出した。相手のディフェンスラインが予測していたのかラックから飛び出してきた。サム・ナイトーがその一人を惹きつけてボールを僕に放した。ボールを受けた僕の前方には相手のウィンガーが両手を八の字に下に構えて前ににじり寄ってくるのが見えた。左目で微かにヨッシー・スミスが僕の後を抜けて右側に回り込むのが見えた。相手のウィンガーが迫ってくる。このまま当たってポイントを作ってさらにフェーズを重ねて次の攻撃を仕掛けるか、それとも後ろを回り込んで右側にフォローしてくれているヨッシー・スミスにパスか、相手のウィンガーが少し左体重になるのが見えた。

僕は顔を右側に振って、同時に腕も右に振った。でもボールは投げずにダミーで相手のウィンガーを抜き去った。瞬間、目の前が一気に開けた。すぐ右後ろからヨッシー・スミスの声がした。短くパスをして同点のトライ・・・振り返ると相手のウィンガーが立ち止まって肩をすくめて僕をこっちを見ていた。最高のダミーパスが決まった瞬間だった。

なぁ〜んて、今日の練習でのタッチゲームでの一コマでしたぁ〜 🙂

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