流れ

長かった旧正月のお休みの最終日、俺は家族が寝静まった部屋の横のリビングでひとりビールを片手に録画してあった2018年12月2日の関東大学対抗戦の明早戦をぼぉ〜としながら、GaiWu Blossoms 2018-2019 シーズンを振り返っていた。
(ちなみに我々は早明戦とは表現しない!あくまでも明早戦なのだ!)
この対抗戦の試合開始早々に早稲田に左サイドを走り抜けられてトライを決められた。ラグビーでよく言われるところの「開始5分」に明治は先制トライを許してしまった。とても大事な開始5分にあっと言う間に先制を許したことで、試合の流れは静かにそして確実に早稲田へと流れることになる。明治は最後の最後までこの少しづつ、そして着実に早稲田へ傾く「流れ」を自分たちのほうへ取り戻すことなく破れた。

2本目のビールを冷蔵庫から出しながら、明早戦と GaiWu Blossoms 2018-2019 シーズンをダブらせながら、明治が破れた原因は何だったのか?試合の流れとはいったい何なんだ?そんな事を自問していた。
GaiWu Blossoms のシーズンは最高の滑り出しだった。昨シーズンの連敗癖をよそに開幕戦を 26-12  快勝した。俺の38年ぶりにトライのおまけつきだった。「いやぁ〜あの時は嬉しかったなぁ〜」ひとりビールが進む(ˆˆ)
第2戦目は破れて、3戦目はメンバーが揃わずに不戦敗だったっけ(><) そんな事もあったなぁ〜 その次の試合から GaiWu Blossoms の快進撃が始まったんだったなぁ〜 みんなで前に出てタックルする。相手の Sandy Bay にいいチームだと言わしめたほどだった。破竹の4連勝!・・・・
今こうして静かにひとり2018-2019シーズンを振り返ってみて気づいた事がある。4連勝して勢いに乗っていたチームの流れを大きく変えてしまったのは、12月のタイガース戦じゃないのかなぁ〜と・・・
試合のあとベンチにいた俺にむかってあいつが笑いながら、でも結構マジに「引き分けた原因はハルキさんですよ」と言ってきた。「俺っ?」少し笑って答えた。「そうですよ。チームに影響を与える大きな存在なんですよ。」と言われた。一緒に横にいたキャプテンも頷いていた。「おいおいッ」と返事しながらも、考えさせられた一言だった。実はその日、俺はカカトの痛みが前にも増してひどくなってきてて、且つ、2週間続いたマレーシアと日本への出張明けということもあって見学させてもらうことにしてグランドへ向かった。集合時間にはいつもより少し遅れ気味に着いた。気持ち的には試合に出ないこともあって気持ち的には緩みもあたのだろう。今思うとそう言われたことに心当たりは確かにあった。
試合開始10分ほど、ラックから抜け出されて左隅にトライを先制された。2ヶ月の前のことなので少しうる覚えのところもあるが、前半に2トライ、1ゴール!相手のタイガースは1トライ、1PG で、12-10 で前半を折り返したと思う。後半になってトライを決めて17-10とした。そしてインジュアリータイム、22m手前のラックの真ん中を SH にするっと抜けられてゴールまで独走されてしまった。ほんの一瞬のスキだった。ゴールも決まりレフリーのノーサイドの笛、なんとも言えない重い空気のドロー。あの笛がなったあとのなんとも言えない雰囲気は今でもはっきりと覚えている。「試合前の練習の時からいつもと違ってたんですよ」あいつの言葉を思い出した。「いつもよりフワフワしてましたもん」そして続ける「決して俺らは精神的にまだまだ強くないんすよ」目が真剣だった。常に冷静にチームをみていてハーフタイムでも的確な指示をだすあいつに言われると結構響く。
あの時の引分けでそれまでいい雰囲気で繋いできていた大きな流れを変えてしまったのかもしれない。その要因のひとつがを試合に出ていなかった俺だと言うのだ。重い!

ナオちゃん、ビデオ撮影いつもありがとう!

「試合の流れ」とは一体何なんだろうか?あれこれ考えてみるが、抽象的すぎてうまい表現が見つからない。俺的にしいて言うなら勝敗を大きく左右する「善」か!掴みとれば大きく勝利に近づけるし、逃すとあっけなく敗戦を被ることになる。
「善」、余計に抽象すぎて意味不明(笑、今持って「流れ」を的確に定義できる言葉が見つからない。流れは流れか(笑

少し話はそれるけど、俺がまだ30代でゴルフに夢中になっていた時のことだ。毎週末の夜、時には平日夜も欠かさず打ちっ放しの練習場に通っていた。そこで知り合った人の中に神奈川県のトップアマがいた。県内のアマチュアトーナメントで毎年トップ3が常連の人だった。ある時練習場で以前から疑問に思っていたことを聞いたことがある。それは、プロのマッチプレーで明らかに「負け」が見えている片方の選手が必ずカップインするまでキチンとプレーするのは何故かというものだ。前述のように先に「負け」が決まっているにも関わらず時間の無駄としか思えないプレーを続けるのは何故なのか?俺には時間の無駄とか思えなかったし、あっさりと終わって次のホールに気持ちを切り替えたほうがなんぼかいいのにとずっとそう思っていた。その長年の疑問をトップアマに聞いてみた。すると少し笑いながら「それはね、自分のゴルフの流れを変えたくないからなんですよ。」と教えてくれた。「ハッ?」と思っている俺を察したように「ゴルフはね、他のどんなスポーツとも違って気持ちに大きく左右されるんでしょ」「だから負けが決まってしまったホールでもいつもと同じようにカップインすることで自分のゴルフの流れを保つんです。そしてその流れを保ったまま次のホールで勝ちを目指すんです」と教えてくれた。「そしてその事を勝っている同伴競技者もキチンと理解しているから相手を急かしたりせずにお互いにホールアウトし合うんですよ」と説明してくれた。当時はふぅ〜ん、そうなんだ。程度にしか思っていなかった。その事をあの時のタイガースとの試合の後で何故だか鮮明に思い出した。

後半のスコアは見せられない (><)

「流れ」は、決してひと試合だけのものではない気がする。3試合、4試合、一年、否、もっともっと大きな時間で脈々と続いているものかもしれないと最近思うようになった。もしかしたら人が生まれてから続いているのかもしれない。目に見えないもの。スポーツ選手のインタビューで「次に繋がるいい試合でした」「この結果を次に繋げたいと思っています」こんなコメントをよく耳にすることがある。その選手がどこまで「流れ」大きく、長く意識しているかはわからないが、確実に「流れ」を認識していることは間違いないと思う。流れとは前述の明早戦でも書いたように少しづつ引き寄せていくものだ。時には一発のタックルやジャッカルで掴み取ることもあるが、それは大きなシーズン全体や数シーズンの流れの中では小さなものかもしれない。いづれにしても流れとは自分たちで時には大胆に、時には慎重に積み上げて作っていくものなんだろうなと思う。

野田のナイスキック (ˆˆ)

今日で旧正月のお休みも終わりだ。さぁ 今週末から決勝トーナメントが始まる。幸いなことに GaiWu Blossoms  は前半のリーグ戦を終えて上位につけている。シーズン優勝の可能性は十分に残されている。リーグ制覇に向けてしっかりと流れを作ってトーナメントを勝ち切るぞ!

吉野、参戦ありがとう!

引分け試合はこちら:(工事中、近日アップ予定)

AJRC 2018 in Malaysia

年に一度会う人がいる
年に一度だけ会える人がいる

俺のラグビーに対する姿勢を変えてくれた恩人だ。
2011年に香港で GaiWu Japanese  に出会った。 試合で少し遠慮気味にしていた自分に「おまえは何しに来てんだ!試合しに来てんじゃないのか?」本気で声をかけてくれた。だったら遠慮せずに出ろ!とゲキを飛ばして本気でグランドで怒鳴られた。そしてピッチに無理やりひっぱりだしてくれた。新鮮だった。
それまでの自分は全てにおいて少し引いたようなちょっと躊躇したような対応をずっとしてきていたのかもしれない。それを見抜いて見事に俺の気持ちを一発で変えてくれた。今思い返すとあの時そう言ってくれてなかったらきっと今の俺は無いと思う。そんな恩人の先輩に一年ぶりにあった。

会ったらいきなりタックルしようとしてくる。がツンと受ける。嬉しい。
試合のあと、「おまえスクラムよくなったな」と言ってくれた。お世辞でも嬉しい。唯一俺を呼び捨てにできる先輩、ありがとうございます。また来年の AJRC  で元気で会いましょう。


また、来年!

その他の写真もろもろ

頼りになる近藤キャップ!

一緒!

戦況を見つめながら、あいつアカンなぁ〜

こんなグランドでした。

大阪の克己くんに再会!

ゆーじ(ˆˆ)

いやぁ〜毎年思うけど AJRC 最高!また来年!

必然の勝利

GaiWu Blossoms 7 – 5 Valley Griffins
本当に痺れる試合だった。過去、こんなに痺れた試合があっただろうか?
2011年から続けている俺の記憶の中でこれほど冷静にそしてこんなに痺れた試合はなかったと思う。ここまでの順位、GaiWu Blossoms はコミュニティリーグ-1 の12チーム中4位、なかなかの成績だ。今日の相手はひとつ上の3位につけるValley Griffins  西洋人の大柄なフォワード主体のチームだ。

1 Polics RFC
2 Natixis Hong Kong Football Club
3 Societe Generale Valley Griffins
4 GaiWu Blossoms
5 Vistra Typhoons T3
6 Borrelli Walsh USRC Parents
7 Kerry Hotel Kowloon Beavers
8 Kerry Hotel Kowloon Barbarians
9 Plastic Free Seas City RFC 3
10 Herbert Smith Freehills HKU Sandy bay Mauraders
11 Bloomberg HK Scottish Phenix
12 SCAA First Pacific CWB Marines

試合開始後、10分ころまではお互いに攻め込んだり攻め込まれたりの攻防が続いた。相手はサイズを活かしてフォワード主体でラック越しに次から次に突進してくるフォワード主体のチームだった。試合前のミーティングで話し合っていた通りの攻撃だった。相手陣地の右 22m のラックから出たボールを SO が相手のディフェンスラインのギャップの裏をついてゴール下に先制トライ!その後のコンバージョンも決めて 7-0 といい感じにチームの雰囲気もあがった。先制はしたものの大きな体で次々にせめてくる相手を必死に止めるだけの時間がしばらく続いた。そして前半終了間際になってなんどもゴール前に攻め込まれて右隅にトライを決められてしまった。決してディフェンスが緩んだわけではなかった。コンバージョンは外れて前半を7 – 5 で終えて2点のリードだ。ハーフタイムでは、無駄に反則を取られないこと、ノットロールアウェイ、オーバーザトップ、それからコミュニケーションの徹底、周りの声を聞くなどの注意点を共有して後半に望んだ。

実はここからが痺れの始まりだった。敵陣深く攻め込んでもなかなかトライが取れない、相手に攻め込まれても何とかぐしゃぐしゃになりながら声を掛け合って皮脂に大きな相手を止める。キックで陣地を挽回してはフォワードのモールの塊に攻め込まれて押し返される。相手バックスに左隅を走りこまれては、FBの一発のタックルでしのいだりと痺れる攻防が後半になってずっと続いていた。そして後半35分をゼロに抑え切って勝った。試合後の全体写真を見ると全員がまるで優勝したかのような満足感で笑顔になっていた。

試合のあと俺はひとり自宅へ帰る電車の中で今のチームについて考えていた。4連勝だ。2011年にチームに加わって経験していない勝利だ。連勝だって明確に思い出せないくらいだ。ここ数試合を振り返ってみてふと気づいたことがあった。今のチームが強くなっている理由は「必然」なんじゃないかと。。。強くなっているから必然的に勝利しているんじゃないかと思った。ラグビーというスポーツはよほどのことがない限り「番狂わせ」は起きないスポーツだ。実力が強いチームが当然勝利する場合が多い。2015年の日本と南アフリカの試合が大きく注目されたのはその番狂わせが起こったからだ。
それじゃ今のチームは何が変わったんだ?自問してみた。冷静に振り返ってみると今日の試合には有力なメンバーが参加していない。フォワードで言うと、地味にタックルでチームを救うフランカーK原、プロップ、ロックN藤、若いフランカーN岸、プロップH、フランカーO崎、バックスではセンターA田、トライゲッター斎藤大樹、WTBM本 他にも数人が欠席していた。確かに経験者の加入は大きな変化だし強くなった大きな要因だと思うし、チームメンバーのそれなりのスキルの底上げもあるだろう。でも一番変わったのはチームとしての「意識」なんじゃないかと思う。今のキャプテンの体制になって3シーズン目だ。過去2シーズンは勝つこともままならない状況は続いた。それでもみんなで35度近い真夏に集まってそれなりにハードな練習をつんで走り込んだ。場面場面での対応の仕方、こういう時にはこうする、オフサイドの再確認からボール争奪戦などいろんな練習に取り組んできた。確かにスキルや知識は成長したと言える。ただ、俺が思うに一番大きく成長したのはチームの統一した意識ではないかと思う。チームとしてこうする、今日の相手はこうだからこう言うふうな攻め方をするとという共通意識をチーム全員が理解してそれを実行しようとする。具体的にいうと無駄にラックに入るな横に広がってディフェンスにあたれ、以前はこんな指示を受けても多くがラックに残った状態になっていた。ノットロールアウェイも同様だ。何度注意されてもペナルティを取られてしまう。フォワードは孤立するな!そう言われてもモールから勝手にひとりでピックアップして突っ込んで孤立してジャッカルされて相手ボールになる。言われて理解はしているがそれができない。そんな状態だった。スキルは練習したからと言っておっさんたちが劇的にうまくなるはずはない。でも、理解して意識することはスキルと違ってチームとして確実に成長できるじゃないだろうか。今日の相手は西洋人中心の大柄なおっさんたちだ。フォワード中心でくる。耐えてバックスに展開して攻めれば勝てるといった戦術をチームで意識を統一して戦えるように成長した結果の必然的な勝利なんじゃないだろうか!試合中誰からともなく声が飛ぶ、ラック入るな捨てろ、ハルキ行くな!ラインにとどまれっ!前に出ろっ!自然に士気が高まる。そのチームとしての意識統一の結果の必然の勝利なんじゃないだろうかとそう思った。

シーズン第7戦目はこちら:https://www.youtube.com/watch?v=v7M6GkSMviI

初トライ

自陣ゴールラインちかくのラックからボールをピックアップして、ゴールラインに向けて真っ直ぐ走る。途中、複数の相手をハンドオフで破壊しながら突進していく姿は、ももかが一番憧れているサクラセブンスの Laite Mateitoga 選手そっくりだ。何度も相手に絡まれてバランスを崩されながらも何とか走りきって今シーズン初めてのトライを決めた。
自陣ゴール前でボールをピックアップ!

 とにかく前へ! まっすぐ前へ! 走る!走る!けっこう早い(笑 どんどん走る! 相手も必死に追いかける! やばい!捕まる! Laite Mateitoga 級のハンドオフ! 絡まれてバランスを崩されても! 何とか振り切って! バランスを立て直して あらよっと(ˆˆ) そしてまた走る! ちょっとピンボケ! また相手に絡まれて それでも何とか振り切って!ゴールライン目前で絡まれる!
それでも体をうまく寝返りをして、最後に両腕を伸ばしてトライ!

今回の大会は Kim Lam Cup!シーズンを通して戦うリーグ戦の第2ラウンドで、試合は10人制で10分ハーフで行われる。ももかは左プロップを任されていて、スクラムを組むことを得意がっている様子が可笑しい。今日の対戦相手は、Hong Kong University Sandy bay、Sai Kung Stingrays、Valley Stallions の4チーム。結果、2勝1分で終わった。
今回も Sandy Bay には勝つことは出来なかったけど、過去勝ったことが無いこの相手に引き分けたのは「よし」としよう。

試合の流れを変えるタックル

勝った!勝った!また勝った!3連勝で今シーズン4勝目!
相手はここまで4戦4勝でリーグ内で2位につけている Police RFC だ。
試合結果は 19-5  の快勝だった。ここまで GaiWu Blossoms は、5戦して3勝2敗 (ちなみに、2敗のうちの1敗はメンバーが集まらずに不戦敗) で12チーム中の6位につけていた。今回の勝利で上位に食い込めるはずだ。
 

どんなスポーツにもその試合を左右する「流れ」がある。当然ラグビーにも
その「流れ」は存在しているわけで、その「流れ」を自分たちに呼び込むことが出来るとより勝利に近づけるということだ。(と思う)

自分なりにチームについて思っていることがある。チームには普通に強いチームと真に強いチームがある。前述したとおり俺が勝手に思っている持論なので悪しからず(ˆˆ)
普通に強いチームとは特に際立った特徴もなくただなんと無く試合に勝ってしまうようなチームのことだ。例えば、スキルに秀でた主力選手がいてなんと無くまとまっていて勢いもあって試合をすると、まぁ勝ってしまうようなチームだ。
これに対して俺の持論でいう真に強いチームとは「劣勢から優勢に自分たちの力で状況を変えて勝ち切ることのできるチーム」だ。真に強いチームが劣勢に立つこと自体があるのか理論的におかしいと思われるかもしれないが試合とはやってみないとわからない事が実際にある。試合が始まって真に強いチームも何かのきっかけで劣勢に追い込まれることは発生する。そんな状況にあっても真に強いチームというのは、小さな事の積み重ねを続けて劣勢から優勢へ試合の流れを変えることが出来る。野球でいうと内野スタンドに入りそうなすれすれのファールグランドに飛んだボールを必死に追いかけてフェンスギリギリでキャッチしてスリーアウトにしたり、盗塁を刺してアウトを稼いだり、あまり目立たないプレーが後から振り返ると大きく試合の流れを変えてしまっていたりする。魚屋さんじゃないから言っても仕方ないが、あの時あのボールを落としてい”タラ”、あの盗塁をアウトに出来でいなかっ”タラ”と思えるプレーが、実は試合の流れを少しづつ劣勢から優勢に変えて行くんだ。
そんな地道な流れの変えかたに対して一発で変えてしまうプレーもある。
ラグビーでいうと一発のタックルだったり、相手ボールのラックでもぎ取る「ジャッカル」だったりする。そんな試合の流れを一発で変えたプレーがこの3連勝目で起こった。試合開始すぐにキックで攻め込まれた。直後の5mスクラムからブラインドサイドをNo.8 に攻められてトライを許した。その後、何とかトライを返して逆転には成功したものの、相手はここまで2位につけている強豪だ。逆転には成功したものの試合の流れは圧倒的に相手チームに持って行かれていた。自陣でのディフェンスの時間が長く続いた。それでも何とか全員ディフェンスで必死に耐えていた。自陣ゴール直前まで相手に攻め込まれて、必死のディフェンス虚しく痛恨のノットリリースを取られた。相手はポイントにフォラードを集めてモールで一気にトライを取りにくる陣形をとった。レフェリーの笛と同時にパスを受けた大柄の選手が頭を下げて突進してきた。そこへカウンターで「ガシッ」と大きな音(が聞こえたような気がした)でタックルが入った。相手が持っていたボールが前に転がり落ちてマイボールスクラム。一気に試合の流れが変わった瞬間だった。
俺が思うにこの試合の勝因は間違いなくこのタックルだ。
劣勢から優勢に試合の流れを変えられる
「真に強いチーム」GaiWu Blossoms は確実にそうなろうとしている。
本当にそう思う!

GaiWu 第6戦目はこちら: https://www.youtube.com/watch?v=6MniQAzjA_U

2連勝!シーズン3勝目

また勝った!先週に続いての2連勝でシーズン3勝目!相手は Plastic Free Seas City RFC 3!
試合前にみた相手チームは若そうだし走ってくるだろなぁと印象だった。正直なところこの手の若者チームにはうちのチームは弱い。まだ、西洋人の大男たちがとにかく突進してくるタイプには手の施しようがある。おうおうにして西洋人の大男チームは後半ダレダレになる場合が多い。みんたでタックルに行けば別に怖くは無い。痛いだけだ。でも若手の多い、元気な走り屋のチームとなるといつも苦戦する。後半になっても体力の限りに走り回ってくる。ラグビーを始めたばかりでパスも不安定なチームでもバックスに展開されて外で負けてします。ところがギッチョンチョン!

勝った。何がよかったのか?やっぱりタックルだ。やっぱり前に出てタックルでゲインできていた。先週のいい流れが続いていた。開始早々に右隅にトライ!しばらく一進一退の攻防が続いた後、22m内側でのモールからディフェンスのギャップを突かれてトライを返された。実はこの時、モールから出てきた相手に俺がタックルミスをしてすり抜けられてのトライだった。みんなゴメン!少しだけ嫌な空気が流れた。が、直後にまた追加点のトライ、終わってみると 47 – 14 での3勝目。7トライに6ゴールだった。強くなった。そう思う。

先週の試合、相手チームが「GaiWu Blossoms」はいいチームだ。ディフェンスが強くて破れなかったと言っていたと聞いた。嬉しいねぇ!
追伸)今回は写真は無し(><)

その3勝目はこちら https://www.youtube.com/watch?v=1vxV-s9Weko

ももかのシーズン初戦

私の娘、ももかの 2018-2019 シーズン初戦 U12 Girls Kim Lam Cup が Aberdeen Sports Ground で行われた。U12 Girls のラグビーのトーナメントが年間を通して開催されるのは日本では無いんじゃないかなと思う。この Kim Lam Cup は、6つのクラブチームが年間を通して戦うリーグ戦だ。娘、ももかが所属するのは Hong Kong Football Club という香港の Causeway Bay という中心地にホームを構えるチームだ。下は3歳程度のお子ちゃまから始まって、男子、女子がともににU10, U12, U14, U16 etc とクラス分けされたチームに約1000人以上が所属している。正直言って男子チームは人数も多くきちんとマネージメントされているかどうか疑問は残るが、それでも多くのコーチが毎週日曜日にラグビーを指導している。
2015年の11月頃だったか、知人の紹介でこのチームに練習生として参加させてもらって今年で3シーズン目だ。西洋人と香港人がまざったチームに生粋の日本人がひひとり!最初のころはボールを追いかける塊の後ろからあっちに行ったりこっちに来たりして右往左往しながら走っていたっけ、練習の時もほとんどボールすら触れずに時間がすぎて終わってしまうこともよくあった。練習行くの嫌だという娘を宥めすかしては練習につれていったっけなぁ〜懐かしい。
あれから約3年、ボールを持ったらまっすぐ前に走れと教えてきた。3年くらい前、ラグビーを始めた頃にサクラセブンスが公式戦で香港にきてくれた。その時に観た試合でライテ選手が相手をハンドオフして突進する姿をはっきりと覚えているらしく、片手でボールを持つともう一方の手で器用にハンドオフしながら突進する。

サクラセブンス Laite Mateitoga 選手と一緒に!

  Momo Go! Go! 

それを見ているコーチ陣から「MOMO, Go Go」と歓声がとぶ!俺はカメラを片手にじっとそれを見ている。嬉しい瞬間だ。試合は、1勝、1分、1敗で初戦は終わった。試合が終わっての帰り道、インゴールまでボールを持って突進して数人に絡まれてグラウンディングできずにキャリーバックされたシーンをしきりに悔しがっていた。次の試合では独走じゃなくて、数人を引きずりながら倒れこむ泥臭いトライをあげてほしいものだ。
頑張れッ、ももか!

2nd won GaiWu Blossoms

勝った!
24-0 完封勝利!快心のシーズン2勝目だ。過去数年間を通して最高の試合だったと思う。勝因はディフェンス、ラックになってもすぐに全員で横一線に広がって常に前にでてタックルにいく、ディフェンスでゲインできていた。自陣のゴール目前まで攻め込まれても、諦めずに地味にタックルに行って相手のミスを誘って切り抜けた場面がなんどかあった。前半に3トライ、後半は一進一退の攻防のすえフォワードが地味に前進しながらボールをキープしつつ、左22メーターに入ったところで右オープンに展開、残っていたフォワードもライン参加でボールをつないで右隅にウィングが走りこんで勝利を確定させるトライ、相手の SANDY BAY の心を折ったトライだった。勝利を確信したあともチームの士気は折れなかった。チームの誰かが叫んだ。「完封するぞッ」 全員が疲れているなかで「オーッ」と応えた。最後まで一体感が途絶えなかった。

快心の2勝目はこちら https://www.youtube.com/watch?v=Q5UaZSk-_Uo

Oさんと香港で再会

Oさんが南アフリカからの帰りに香港へ寄ってくれることになった。6月16日、午後を半休して宿泊先のホテルへ向かった。ロビーの椅子に座って待っているとニコニコしながらエレベータから降りてきた。オレンジのTシャツにキャップ、リュックと有楽町であった時と同じ格好(当然、Tシャツそのものは違うけど)だ。手には南アフリカのお土産だよって、ライオンズのキャップにスポーツタオル、それに美味しそうなワインまで持ってきてくれた。申し訳ない!
夕方のルークとの待ち合わせまで香港の観光地を案内することにした。最初に軽くランチということで中環にある「正斗」へお粥と雲呑麺を食べに行った。家族でもたまに行く香港ローカルのレストランだけどいつも昼時は混んでて並ばないと入れない人気店だ。

正斗粥麺専家:https://www.openrice.com/en/hongkong/r-tasty-congee-noodle-wantun-shop-tsim-sha-tsui-guangdong-congee-r104615

 

エージェント O さん

5月末、福岡のKさんから紹介してもらったエージェントの O さんとメールでコンタクトすることができた。ルークの CV は、K さんを通して O さん宛に先に送ってもらっていた。O さんはその CV を南アフリカの本社へ送ってくれていた。そして南アフリカの本社のデータベースには履歴のない新しい選手だということまで確認してくれていた。それから数回のメールのやり取りをして、本業の日本出張のスケジュールを調整して、6月15日(金)10時に有楽町の国際フォーラムの地下にあるコーヒーショップCafe LEXCEL で会えることになった。正直言って面会の約束をもらってからは安心した気持ちと、本当にルークのことを面倒みてくれるんだろうか、半信半疑だった。少しでも何かの足しになればと思って、3月頃からコンタクトしてきた各チームとのやり取りをまとめた資料を事前に送っておいた。
6月15日、午前10時少し前に国際フォーラムの地下のコーヒーショップについた。少し時間もあるしと思ってカフェラテを頼んでテーブルについて O さんを待つことにした。10時になった。それらしき人は現れない。メールのやり取りから受けた印象では時間に遅れるような人という印象はなかったので変だなぁと思いながら、ふとお店の入り口の横の椅子にリュックを背負った半パン姿の浅黒い人がいた。確か自分が店につく前から座っていたはずだ。まさかと思って恐る恐る声をかけた。
O さんだった。大変失礼しましたぁ〜って感じだった。まさかキャップを被ってTシャツに半パンにリュックを背負ってくるとは想像していなかったもので・・・
そんな服装のせいもあって、さっきまで変に緊張して少し落ち着かなかった気持ちが溶けた。まず、自分がナニモノで何故にルークを応援しているのかを説明するところから始めた。初対面にも関わらず O さんは真剣にそして興味を持って俺の話を聞いてくれた。そして O さんからは過去にニュージーランドにラグビーを経験しに行ったことや、トップリーグのチームで通訳兼トレーナーとして働いた経験を経て今の南アフリカのエージェント会社の日本支部として活動していることを丁寧に説明してくれた。そしてルークが日本でプレーできるように力を貸してくれることを約束してくれた。嬉しかった。大きな前進だ。ルークには事前に O さんに会って話をしてくることは伝えてあったが、エージェント契約を結んでくれるかどうかは分からないよとも話しておいた。O さんが選手とエージェント契約を結ぶ上で一番重要視しているのがダブル契約していないかどうかという点だった。たまに内緒で複数のエージェントと契約をしている選手もいるそうだ。選手にしてみれば軽い気持ちでオプションを多く持つくらいの感覚なのだろう。でも、一番大切な「信頼関係」を失う行為であり、ルークにおいても今現在、どこのエージェントとも契約をしていないかどうか、その点はくれぐれも確認してほしいと言われた。そして、更に嬉しいことに O さんは近々南アフリカ本社へ出張の予定がありその途中で香港に寄ってくれることになった。行く途中に寄るか帰りに寄るかは本国との調整で決まるので追って連絡をくれるという約束をしてその日は別れた。